南極クルーズは、南極の観光シーズンである11月上旬(南極の春)から3月上旬(南極の秋)まで運航されます。南極では多くの野生生物との出会いや原始から続く雄大で素晴らしい大自然を満喫する事ができます。
大きな氷山とペンギンの巣
11月と12月に南極大陸を訪れた訪問者は、長い冬から目覚めた南極を体験します。氷山は、巨大で広範囲に広がり純白からアクアマリンの色彩を帯びています。
1,800万平方キロメートルに及ぶ氷に覆われていた南極海の氷が融解し、海水域が広がります。風景写真は最高の状態で、日照時間は長くなり、自然光が氷河を照らします。
雪の景観は、未だ野生生物に荒らされておらず無垢の状態です。
ペンギンは、求愛儀式を行い、巣作りを始めます。
サウスジョージア島では、ゾウアザラシやオットセイが繁殖しています。
キングペンギンは、卵を抱卵嚢の中に入れ、立ったまま温めます。
卵の面倒は、雌雄交代で行い、一方が海に出て餌をたべている間は、片方の親鳥が卵の面倒を見るのです。
ウェッデルアザラシとミナミゾウアザラシが海氷の上で脱皮し、南極の日差しの下で暖まっています。
氷河の彫刻とペンギンの雛
12月後半から1月までは、日照時間は約20時間以上で一日が永遠であるような錯覚を覚えます。
陽光と海水が氷山を侵食し始め、氷山を絶えず変化する芸術作品に彫刻します。
気温が上がるにつれ氷河の崩落は活発になります。
最初のペンギンのヒナは12月下旬に孵化し始まります。大人のペンギンが沖合で魚やオキアミの採餌行動やヒナと戯れる様子を観察するには最適な時期です。
ウィルヘルミナ湾でのホエールウォッチングは、素晴らしいものです。時々、ウィルヘルミナ湾は、ホエール・ア・ミナベイと呼ばれます。
海洋生物&素晴らしい夕日
2月中旬から南極観光シーズンの終わりまで、パックアイスが後退するために、さらに南の地域を探索する事が可能になります。氷河や氷山、海岸、上陸地点は、天候が不順になり、殆どの場合、この地域の気候は氷点下になります。
1日の日照時間が徐々に短くなり、日没は信じられないほどの美しさです。
この頃になるとペンギンのヒナは、成鳥の羽根に生え変わり海に戻っていきます。親鳥の羽根は、換羽シーズンが始まります。営巣地は空になりますが、近くの島や氷の上でうろうろしている幼鳥の群れを見ることができることもあります。
3月上旬、南極ではクジラが最も活動的で、研究者達はこの時期に南極を訪問します。ザトウクジラやミンククジラ、シャチがたくさん見られます。
シロナガスクジラやナガスクジラ、イワシクジラ、ミナミセミクジラ、マッコウクジラとも遭遇できる可能性があります。
秋の到来とともに再び南極に静寂が戻り、観光シーズンは終わりを告げます。