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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

ハイイログマ

ハイイログマ (Grizzly Bear)
クマ属 ヒグマ(U. arctos:Brown b.)の亜種
ロシア北極ではハイイログマはツンドラであまり見かけませんが、チュクチ半島でははるかに多く生息しています。
また、アラスカ北部の北極側斜面やブルックス山脈でも見られます。
ハイイログマの分布範囲は国境を越えてカナダにまで広がっていますが、東はハドソン湾までは達していません。北限はツンドラ地帯です。

ハイイログマは2週間かけて深い冬眠に入り、邪魔が入らない限り春まで目覚める事はありません。
冬眠中は体温が約5℃下がるだけで、捕食、排尿、排便は行いません。
この間、巣穴に入る前に蓄えた脂肪で生き延びます。巣穴に入る時期や出て来る時期はある程度天候に左右されますが、アラスカブルックス山系のハイイログマの冬眠は10月に始まります。北側斜面の永久凍土帯は表面から30~60㌢位しか融けませんが、南斜面は2㍍位まで融けるので巣穴はほとんど南側斜面に掘られます。

繁殖と出産に影響を及ぼすのは雌の年齢よりは体重と体調にあると考えられています。雌は大体6歳半から12歳半位に繁殖年齢に達し、最初のお産は7歳半から8歳位でしょう。一回に産まれる子供は1~3匹ですが、死亡率は46%と高く、1歳でも16%の死亡率です。出産後の小熊の生存率と翌年の出産は栄養に左右されます。

ハイイログマが繁殖するには、できれば人里から遠く離れた、広大で多様性がある荒野が必要です。
雑食性ですが、ほとんどの時間をできるだけ栄養分のある食べ物を探すのに費やします。食べるものは多彩な動物、植物で季節によっても変わります。
動物はリスなどのげっ歯類の死肉、魚、そして時にはヘラジカやトナカイも食べます。
夏から秋にかけては彼らが食べる草本類、トクサ、ベリー類の量が多くなります。

(北極旅行&北極クルーズ6-28)