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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

ジャコウウシ

ジャコウウシ(Musk Ox)
ウシ科 ジャコウウシ属 亜種5を認めない説もある
北極の厳しい環境に適応するという点ではジャコウウシは高度に特化した動物の一種です。ツンドラならびに極地砂漠でも生きる事が出来、極地で生息する唯一の反芻動物でもあります。
巨大な角と毛足の長い体毛は太古の動物のように見えますが、近づく際には注意が必要です。非常に臆病ですぐ逃げてしまったり、時には向かって来たりする個体もあります。ジャコウウシの武器である角は強くて鋭利で、その使い方も彼らは知っているのです。

シベリア北極で10,000~12,000年前頃に栄えていたのですが、気候変化と新石器時代の狩人達が根絶してしまいました。
当初からそれほど多くなく、1850~60年代頃までにはアラスカの北極海側の丘の群れは獲り尽くされ、カナダの群れも乱獲で激減してしまいました。

現在見られるのはグリーンランド、カナダそしてカナダ北極諸島の北極ツンドラ地帯で、バフィン島にはいません。
ジャコウウシが生息するのは毎年の積雪量が50㌢未満のツンドラが中心です。
また、今なおグリーンランド北東部、ピアリーランド(北緯80度)からスコアズビー・スンド(北緯70度)にいたる沿岸地帯唯一の大型陸生草食動物です。
西グリーンランドにも広がり、1935年にはベーリング海のヌニバク島にも移入されてうまく繁殖しました。
先駆けともいえるこれらの群れはアラスカ北部のバーター諸島に運ばれてカヴィク川近くで放たれ、サドルロチト川沿い、カニング・タマヤリアク川、ヤゴ・オケロホヴィク川流域に生息しています。

夏には食用の植物の種類を豊富さと成長度合いによって選び、休息と採食を交互に繰り返します。それとは対照的に、冬には雪が生息場所を左右します移動範囲を少なくして活動も控えめにすることにより、消費エネルギーを最小限にして餌あさりの必要性も少なくします。
繁殖は鈍く、各年に1産1子を産みます。特に植物が豊富な場所では毎年出産する事もあります。

(北極旅行&クルーズ6-36)