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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

皮と毛皮

皮と毛皮 (Skin and Fur)
鰭脚類は非常に面白い生理機能を持っていて、一息で北極の冷たい海を何キロも泳いだり、薄暗がりか、あるいは真っ暗の中で餌を捕まえたりといった、他の動物にとって過酷すぎるような日々の生活に適応できているのです。
さらに、陸上と同じように海上でも楽に寝る事が出来るという特殊な能力を身につけました。特にゼニガタアザラシとハイイロアザラシはなんと水中で寝ているのを観察されています。

鰭脚類は大きな気温差にも耐える必要があります。このため、毛、皮下脂肪と循環システム、(種により大きく異なるとはいえ)の様々な組み合わせで温度変化に適応できるようになっています。
一般的に、鰭脚類は上毛(うわげ)(粗毛)と下毛(したげ)(綿毛)の2種類の毛を持ちます。下毛は皮膚に近い層にあって細かく縮れていて断熱効果があります。
上毛は下毛の上を覆う、より長くて、平たく硬い毛で,下毛が擦り切れるのを防ぎます。鰭脚類の中には毛が非常に密生していて防水効果があるので、潜っているときでも皮膚が乾いたままのものがあります。
また、厚い皮下脂肪が毛皮の薄さを補っている種もあります。
例えば、キタオットセイは上毛1本につき下毛17本がありますが、皮下脂肪は薄く、アシカは上毛1本につき1~3本の下毛しかありませんが、かなりの厚さの皮下脂肪があります。セイウチとゾウアザラシは下毛が全く無く、上毛も極少ない鰭脚類です。

(北極旅行&北極クルーズ6-57)