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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

キョクアジサシ

キョクアジサシ (Arctic Tern)
キョクアジサシに関する最も際立った点は北極から南極までの片道18,000㌔以上にもなる渡りです。北半球の冬の間はほとんど一カ所にとどまらず外洋で過ごすので、アルゼンチンやチリ南部から南極まで行くのもいるでしょう。
つまり、他のどの動物よりも長い日照時間を両半球の夏に過ごすのです。
また、かつて夫人帽子用の羽としての大きな需要のため、この種の保存が大いに危ぶまれたこともありました。

キョクアジサシは毎年繁殖地に戻り、前年の配偶者と長期にわたる絆を築くと共に繁殖地への強い帰巣本能を持っています。
営巣地はしばしばアジサシやコシジロアジサシと混ざっています。キョクアジサシは沖合の島々、岩場の多い草に覆われた海岸、ツンドラ、あるいは内陸の湖や河川沿いでも繁殖します。巣は砂、砂利、コケ、貝殻などで岩の隙間に作り、枯草や貝殻を敷き詰める事もあります。雌雄交代で2卵の20~24日間に渡る抱卵をします。
巣には98%の時間付きっきりで、両親とも断固として巣を護ります。
(巣に近づき過ぎるとすぐわかりますから注意深く後退しましょう。)
家族は渡りの際にも同一行動する事があります。魚、甲殻類、その他何でも食べます。空気中で狙いを定めてから飛び込んだり、水面から摘み上げたり、他の鳥から横取りする事もします。降雪時期が過ぎると雛にミミズを食べさせます。

(北極旅行&北極クルーズ6-82)