南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

海流

サウスジョージアの環境の特性は、“吠える40度”、”唸る50度”などと言われるごとく、強い西風に起因する南極周極海流の流れの中の位置に大きく影響されています。南極周極海流は世界の海流の中で最も強大と言われています。
その流れは遅いですが、2,000㎞の流幅と2,000~4,000mの深さの流れは他のどの海流よりも流量が多いのです。この周極海流がサウスジョージアとスコシア海嶺の海塁にぶつかり、大きな湧き上がり海流と海水の撹拌が起こり、栄養塩類を表面近くに持ち上げて植物プランクトンの増殖につながるのです。

南極周極海流の北の境界線は南極極前線(南極収束線)となり、フォークランド諸島とサウスジョージア島の中間あたりにあります。
ここでは周極海流の冷たい表面海流が北の暖かい海流に混ざる場所で、高い生産性の海となり、サウスジョージアにある巣から通う海鳥たちの餌取りの場所となっています。サウスジョージアに向かう人たちは極前線を通過する頃、急な気温下降と船の周りの海鳥の数が急増する事に気付くはずです。
極前線はまた、南極オキアミを代表とする南極特有の生物の境界線なのです。

周極海流の南の境界線近くに、もう一つの高生産性の海域、南極発散線(南南極周極海流前線)がサウスジョージアの北東沿岸を回り込んでいて、沿岸海域を豊かにしています。

(南極旅行/サウスジョージア島8-1)