ヘリテージ エクスペディションズ 2016~17年 南極ロス海クルーズ
7/12

ハレット岬の海岸沖に位置するゴツゴツした島で、滅多に訪れることはありません。アデリーペンギンの営巣地があり、数万羽ものペンギンが島を覆っています。ペンギンたちのせわしなく動き回るさまや滑稽な活動を観察してください。また、アドミラルティ山脈と海が織り成す素晴らしい風景もお楽しみいただけます。南極最大の棚氷で、世界最大の浮氷でもあります。嵐の時には、極氷床からのカタバ風により吹き飛ばされた雪の広がりが自然の氷の防壁になります。南極点から1,287㎞に位置するロス棚氷。その棚氷の壮観さは、初期の南極探検家達がさらに南に進むのを妨げてきました。海面からの高さが30mもの氷の崖であるロス棚氷に沿って東の方向に航海します。3,794mのエレバス火山が聳え立つロス海の最深部、ロス島に到着します。状況が許せば、エレバス山やバード岬、シャクルトンの小屋、スコットの小屋、米国のマクマード基地やニュージーランドのスコット基地を訪れる予定です。ロイズ岬では、アーネスト・シャクルトンを隊長とする英国のニムルド南極探検隊(1907~09年)が遺した歴史的な探検小屋とその関連工作物を見学する予定です。講師は、往時のシャクルトン探検隊の様子を説明してくれるでしょう。シャクルトンは、南極探検の中でも最も偉大な英雄の一人です。今、伝説的な探検家はいなくなりましたが、小屋の周りは、もともとの住民である何千羽ものアデリーペンギンが営巣し、世界最南端のペンギンの営巣地となっています。ロス島のエヴァンス岬には、1911年に建てられたスコットの二番目の歴史的な探検小屋があり、南極史跡財団によって綺麗に保護されています。探検家の先駆者たちが直面した苦難の証しとして立っています。小屋の内部では、当時のスコット、ウィルソン、ポンティングの生活状況を偲ぶことができます。小屋の後方には、エレバス山が聳え立ち、現在も火山活動が活発で白い煙を上げています。マクマード基地とニュージーランドのスコット基地(スコットのディスカバリー小屋を含む)訪問は、私たちの願いですが、氷の状況や天候、2ヶ国の観測運営要件など、貨物や燃料の積み下ろしや砕氷活動などの理由で、特に1月の探検航海では、訪問が叶わない場合があります。2月の探検では、比較的成功率が高くなりますが、保障はできません。テラ・ノヴァ湾には、イタリアの夏季限定の基地があり、南極で最もモダンで魅力ある場所の1つです。科学者とサポートスタッフは、いつも私達を温かくもてなしてくれ、ぽつんと立つ基地の周辺を見学させてくれます。ここで、多くの科学的研究を行っているイタリア人達は、南極一の美味しいエスプレッソ・コーヒーを飲んでいることに誇りを持っています。近くには、ドイツのゴンドワナ基地と韓国の張保皐(チャン・ボゴ)基地があります。北上してキャンベル島に向かう途中、訪問準備のためのレクチャーがおこなわれます。この辺りの豊富な海洋種は、今回の船旅でマッコーリー島に向かう時に見たものと似ています。南極での興奮から休憩の時間をとり、船内生活をお楽しみ下さい。ニュージーランド領最南の島で、亜南極諸島にあるキャンベル島は、ブラフ港の南660kmに位置しています。キャンベル島を訪れ、長い入り江を持つパーシビアランス湾から徒歩で島を探索します。キャンベル島は、起伏の激しい壮大な場所で独特の植物や多くの野生生物が生息しています。錨を降ろすパーシビアランス湾では、子供を産みに来るミナミセミクジラを時々見かける事があります。ここには、放棄されたニュージーランドの測候所があり、ノドオビムナジロウ、ペンギン、数種のオットセイ、珍しいニュージーランドアシカがいます。ネズミや羊の駆除に成功したので、小さい鳥が順調に増えていて、野生の花々や巨大植物も復活しています。キャンベルフナコガモは、再び島に現れ、行方不明だったシギは、近隣のジャックマール島からキャンベル島に戻り、再び営巣地を作り、タヒバリも戻ってきました。訪問のハイライトは、キャンベル島で繁殖する6,000番(つがい)以上のシロアホウドリの繁殖地がある丘の上に向かって歩くことです。シロアホウドリは、ワタリアホウドリと密接な関係があり、同じくらいの大きさで、世界で一番の翼幅を持っています。とても接近しやすく、素晴らしい写真が撮れることでしょう。リトルトン港に向かう船上では、リラックスし、感動的な旅をじっくりと振り返る時間です。写真をダウンロードしたり、編集したりすることもできます。また、船上のエクスペディション・チームに質問したりするのもいいでしょう。探検のハイライトを振り返りながらラストナイトをお楽しみください。早朝、リトルトン港に入港します。朝食をとり、通関手続終了後、乗組員やエクスペディション・チームに別れを告げ下船です。無料送迎バスでクライストチャーチの街の中心地あるいは、空港へお送りいたします。 ※天候や海象、運航等で入港が遅れる場合も ありますので、下船後の旅行手配は、13:00 以降でお願いいたします。●ポゼッション諸島●ロス棚氷●ロイズ岬●テラ・ノヴァ湾●エヴァンス岬●ロス島(エレバス山/岬/鳥/シャクルトン の小屋/スコットの小屋)●米国のマクマード基地と ニュージーランドのスコット基地第23~25日目終日航海第28~29日目終日航海第30日目  リトルトン入港/下船/クライストチャーチ送迎第26~27日目キャンベル島(ニュージーランド領)(注意1)航海中に、天候不良や予定外の探検を実施した場合、予定の旅程に変更が生じる場合があります。ニュージーランド領の亜南極諸島への上陸に関しては、ュージーランド政府の許可が必要となります。   ※スネア―ズ諸島は保護区のため、上陸はできません。(注意2)マッコーリー島上陸には、オーストラリア・ビザ(ETAS)が必要となります。6

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です