クォーク・エクスペディションズ社 2018年 北極
48/52

1.北極で一番大きな鰭脚類のセイウチの学名は、「歯を歩く海馬(Odobenus rosmarus)」という奇妙な名前がついています。セイウチは、その牙の上も歩かず、馬ともなんの関係もないのです。不思議ですね!2.スヴァールバル諸島は、ヴァイキング時代からその存在が知られていました。オランダの捕鯨業者コーネリス・ギルス(Cornelis Giles)が、1707年に初めて諸島を一周しました。3.ノルウェー領のスヴァールバル諸島には、人間の数よりも多い3,500頭ものホッキョクグマが生息しています。人間の居留地は、ホッキョクグマの存在を脅かさないので、スヴァールバル諸島は、ホッキョクグマのパラダイスとも呼ばれています。4.バルネオ・アイスキャンプは、毎年、モスクワとシベリヤからの資材をイリューシン-76型機とアントノフ-74型機そして、Mi8ヘリコプターを利用して北極海の氷上に運搬し、パラシュート投下もおこない、専門家が一時的な季節キャンプを設営します。5.ナルサークのグリーンランド醸造所が開発したアイス・ビールは、2000年前の天然の氷河を利用して作られています。クラウベリー(ガンコウラン)やアンゼリカ(シシウド)も、時々ビールに醸造される事があります。6.グリーンランド海にはオーデン・アイス・タングと呼ばれる季節的な氷の橋が架かることがあります。最後に氷の橋が架かったのは、1997年で、氷の橋は、グリーンランドの東縁からスヴァールバル諸島までの中間のヤンマイエン島まで到達しました。7.スピッツベルゲン島の約60%は、氷河に覆われています。スヴァールバル諸島最大の島で、険しい地形で知られていますが、壮大な山々や巨大な氷河、夏のツンドラ大地には、野生の花々が咲き乱れ素晴らしい風景を醸し出しています。8.渓谷とフィヨルドのグリーンランドは、大陸ではなく、世界で最も大きな島です。国土の約85%は、氷と氷河で覆われ、氷河から分離した氷山が毎年1万個以上流れ出ているのです。9.北極の群島の中で最も大きな島であるバフィン島は、そのほとんどが北極圏に位置し、世界で5番目に大きな島です。バフィン島は、地球上で最も驚異的な場所で、1年の大半は、海氷に囲まれています。10.ノルウェーの探検家ロアール・アムンセンは、鋼製漁船ヨーア号で北西航路の横断航海の探検中、1903年にバフィン湾を横断し、ジョン・フランクリン探検隊が航行した海路を航行。1845~46年のフランクリン探検隊の隊員が眠るビーチー島にも立ち寄り哀悼の意を表したのでした。1906年、アムンセンは、史上初めて北西航路の横断の偉業を成し遂げたのです。11.北極点に最も近い集落は、カナダのヌナブト準州のアラートで、北極点から僅か817㎞の距離に位置し、5~10人程の住民が住んでいます。12.北極圏の奥深く、北西航路に沿って位置するサマーセット島のアークティック・ウォッチ・ワイルダネス・ロッジは、世界最北のサファリリゾートです。ホッキョクグマは、狩りをするのに海氷(氷盤)が必要です。北極の海氷が早く解けると、ホッキョクグマは、海岸縁に追いやられます。海氷無しでは、餌を捕ることができないのです。1978年以来、北極の海氷は、10年毎に13.3%減少しました。この率は、毎年増え続けています。ホッキョクグマは、狩りをしたり、仲間を捜したり、旅をするのに海氷が必要なのです。ご存知ですか?ご存知ですか?ホッキョクグマ!ホッキョクグマ!海氷の大切さ!ホッキョクグマの60%以上がカナダ北極圏に棲息していますホッキョクグマは、アラスカ、カナダ、ロシア、グリーンランド、ノルウェーに棲息しています。ホッキョクグマの数20,000~25,000頭雄(オス)2.4m~2.7m体重363kg~  630kg雌(メス)1.9m~2.1m体重150kg~  295kg平均寿命:15~18年防水性の体脂肪層絶縁を提供しています黒い皮膚太陽からの熱で体を暖めますウールの様な毛皮分厚い体毛が熱を逃がさないよう保護していますホローヘアー(透明な体毛) 水中でウェットスーツの様な働きをします10cm以上もの皮下脂肪!泳ぐとき、脂肪の厚い層は浮力の働きをします。一般的にメスは、オスの子供とメスの子供の2頭を産みます。子供(こぐま)ホッキョクグマの主なエサは、アザラシです。1日に付き、約2kgのエサが必要です。アザラシ2kg餌(エサ)1日あたり地球温暖化! 優秀なスイマー!?ホッキョクグマは、獲物を求めて遠距離を移動します。さらに、海氷(氷盤)を捜して644kmも泳ぐことができるのです。大きくて、扁平でオールの様な足は、彼らを優秀なスイマーにしています。47

元のページ 

page 48

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です