ヘリテージ・エクスペディションズ社 2020年 北極(2019年9月改定版)
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い場所が数多くあります。カムチャツカ半島の東海岸にある大きな無人島のカラギンスキー島には、多種多様な野生生物が生息しています。上陸予定地は、ムナグロ、トウネン、アカエリヒレアシシギなどの渉禽類がいるツンドラの沼地、池、砂利浜を寄せ集めたような場所です。オガワコマドリやオオジュリンも観察できるかもしれません。ヴェルホトゥロヴァ島には、いくつかの巨大な海鳥の営巣地があり、崖の頂上の営巣地へは、短い急な道をたどる事で近づくことができます。ヴェルホトゥロヴァ島には、エトピリカやハシブトウミガラス、ヒメウ、ミツユビカモメなどの海鳥の大きな繁殖地があります。また、崖の上からは素晴らしい眺めをお楽しみいただけます。ここではコケワタガモやケワタガモ、シノリガモも観察できます。また、沖合の岩場でトドを見られるかもしれません。一日の終わりにゾディアック・クルージングかコリャークスキー保護区のゴヴェナ半島に上陸を予定しています。ここには、沢山のヒグマが生息しています。上陸は、海岸にヒグマがいるかどうかにかかっています。この地域に滞在中、海岸線に沿ってあまり知られていない地域を航海し、探索や写真撮影、野生生物地図を作製するために複数の地点で上陸を予定しています。海岸線は、森に覆われた深いフィヨルドからなっているため、ヒグマやアカギツネ、さらに幸運であれば、ビッグホーンやカムチャツカマーモットを見る事ができます。多くのラグーンや浅い湾には、ツンドラヒシクイ、コケワタガモ、オバシギ、ヒバリシギ、シロハヤブサ、ヤマヒバリ、ハギマシコなど沢山の鳥類が生息しています。この地域はコバシウミスズメの繁殖地で、今回の探検クルーズでも目にすることができるでしょう。前回のエクスペディションでは、この海岸線をたくさん探検し、生物分布や2011年には知られていなかったヘラシギの繁殖数も記録しました。前回は我々の探検クルーズに国際鳥類及びロシア研究チームの研究者も同伴し一緒に観察10しましたが、今回も新しい繁殖地を探しながらこの地域の変化を見るために訪れます。この探検クルーズは、これ迄、ほんのわずかのヨーロッパ人のみが行ったことのある写真撮影やハイキング、バードウォッチングをしながら種の多様性を知る事ができるユニークな旅です。40㎞の砂利浜に位置するメイニビリギノは、ヘラシギの繁殖地として世界的に最も重要な場所です。ヘラシギの回復タスクフォース・モニターのメンバーにより15番(つがい)が監視されています。もし可能ならば、そのメンバーに監視している巣の1つに案内してもらえるかもしれません.この地域には、他の野生生物も多く生息しているので、ミカドガン, シロエリオオハム, ハシジロアビやカナダヅルを目にできるかもしれません。ラグーンの入り口には、ゴマフアザラシやコククジラ、シロイルカやクビワカモメが生息しています。コミュニティは、私どもの来訪をアマチュア・ダンス・グループのダンスで歓迎してくれます。そのコミュニティには、小さいながら素晴らしい博物館もあります。この海岸線は海生哺乳類が豊富で、特にセイウチに出くわす可能性が高い場所です。海生哺乳類は通常移動しますので、遭遇できるかは運しだいです。しかし、過去の探検クルーズでは目にすることができました。また、たくさんのコククジラもよく集まってきます。ナバリン岬の北がケインギピイルギン・ラグーンです。これまでの訪問では、ミカドガン、マガン、コクガン、ケワタガモ、オオハクチョウ、コオバシギやコシジロアジサシなど水鳥や渉禽類を観察しました。アナディリ湾に入る際に ベルーガを見られるかもしれません。 朝、アナディリ入港朝食後、船のスタッフやエクスペディション・スタッフに別れを告げて下船です。下船後、アナディリの中心地のホテル及び空港まで無料送迎いたします。カムチャツカ地方の首府として、カムチャツカ半島全体の行政の中心となっているペトロパブロフスク・カムチャツキーに到着。出来れば、出港日より数日早く到着して、その地域を探索される事をおすすめいたします。もし、数日間滞在するのであれば、世界的に有名なカイザーバレーなどのオプショナルツアーやホテルの手配をいたします。ペトロパブロフスク・カムチャツキーは、歴史的な町で、美術館や記念碑がたくさんあります。午後、スピリット・オブ・エンダービーに乗船。夕刻、ペトロパブロフスク・カムチャツキーからカムチャツカ半島東海岸探検クルーズに出港。朝、ズパノバ川でのゾディアック・クルージングを予定しています。目的はオオワシで、たいてい川の近くに巣をつくります。かなりの数のゴマフアザラシが川の砂州にいます。また、水鳥や渉禽類も観察できます。午後、コマンドルスキー諸島に向けて出港。船上からコアホウドリ、マダラシロハラミズナギドリやハイイロウミツバメなどの鳥を探索します。カムチャツカ海溝は、クジラ類にとって素晴らしい環境で、前回の横断時にはシロナガスクジラを見ることができました。野生生物が豊富なコマンドルスキー諸島は、1741年、デンマーク生まれのロシア帝国の探検家ヴィトゥス・ベーリングの船が難破した際、最初に発見されました。上陸観光とゾディアック・クルージングで島々を探検します。最初に訪れるのは、興味深い博物館のあるニコルスコエの村です。ゾディアック・クルージングでは、チシマウガラス、アカアシミツユビカモメ、ウミバト、ツノメドリ、ウミオウム、エトロフウミスズメ、シラヒゲウミスズメやラッコなどを観察できるでしょう。ベーリング島の南海岸に沿ってクルーズします。この地域は、ザトウクジラ、マッコウクジラ、ミンククジラなどのクジラ類が生息し、オルカやツチクジラなどにもよく出くわします。いつどこに上陸できるかは天候と海象によって決まりますが、近くには、メードヌイ島や1741年にヴィトゥス・ヨナセン・ベーリンの乗っていた船が座礁したグコマンドル湾など非常に興味深●詳細日程第2日目ズパノバ川観光第5日目カラギンスキー島観光第3~4日目コマンドルスキー諸島観光第11~12日目メイニビリギノ観光第6日目ヴェルホトゥロヴァ島とゴヴェナ半島(Govena)観光第13日目ナバリン岬とケインギピイルギン・ラグーン(Keyngypilgyn)観光第7~10日目コリャーク地方とチュクチ沿岸観光 No.2カムチャツカ半島東海岸探検クルーズ 14日間ペトロパブロフスク・カムチャツキー発/アナディリ着第1日目ペトロパブロフスク・カムチャツキーにて乗船/出港第14日目  アナディリ入港/下船、解散

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