ヘリテージ・エクスペディションズ社 2020年 北極(2019年9月改定版)
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20ラに遭遇する可能性があります。また、幸運であればユニコーンのような単一の角を持つイッカククジラ(イッカクの場合、長い牙)に出会うかも知れません。バレンツ海と言う名前は、1594年と1596年の2度にわたりこの海域を探検したオランダの航海士で探検家のウィレム・バレンツに敬意を表し命名されました。2日間の航海でレクチャー・シリーズ(北極講座)は、終了となります。そして、今回の北東航路の旅を振り返ります。南に向かうにつれ、採餌中の多くのザトウクジラやタテゴトアザラシを見られるでしょう。ムルマンスクに近づくと伝説の北東航路の旅も間もなく終了となります。朝、ロシアの戦略的に重要な港で、ロシアの砕氷船艦隊の本拠地であるムルマンスク入港で伝説の北東航路の旅は終了となります。ロシアの入国と通関を終えた後、北東航路の感動を胸に、エクスペディション・スタッフや乗組員に別れを告げて下船です。下船後、空港及び市内中心部のホテルまで無料でお送りいたします。192の島々からなるこの群島は、数多くの探索場所があります。何十年もの間、部外者に閉鎖されていたフランツ・ヨーゼフ諸島は、現在、北極圏の野生生物保護区の1つとなっています。北極海の永久氷に近い位置にありながら、大西洋の豊かな海に近いため、この海域には豊富な海洋生物が生息しています。この諸島は、北東航路を捜して探検中の1873年にユリウス・フォン・パイアーとカール・ヴァイプレヒトによるオーストリア・ハンガリー帝国探検隊が発見し、時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に因んで名付けられました。群島には、探検や科学研究、住居について魅力的で豊かな遺跡が残っています。フランツ・ヨーゼフ諸島では、次のような上陸地を予定していています。●「悪魔の大理石(石球)」が点在する事で知ら れるアルジェ島のトリエステ岬。●3つの歴史的な探検隊の足跡が残るノース ブルック島のフローラ岬。●膨大な数のウミガラスとミツユビカモメが営 巣している円柱状の断崖、ルビニ・ロックがあ るフッカー島のティカヤ湾。 さらに、フランツ・ヨーゼフ諸島が最初に発見 されたテゲトフ岬を訪れる予定です。この群島には多くのホッキョクグマが生息していますので、海岸線と流氷上に注意を払って観察してください。群島を航行中には、ベルーガやホッキョククジノーザンランド(北方の土地)という意味のセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島は、ラプテフ海との境界線に位置し、タイミル半島の延長線上にあります。ここは、地球上でもっとも遅く発見された群島で、1913年4月にボリス・ヴィリキツキーによって発見されニコライ2世島と名づけられたときには一つの大きな島だと考えられていましたが、その後、多くの島から成ることが次第に明らかにされていきました。3つの大きな島々は、かなりの氷層で覆われた雄大な氷河と深いフィヨルドは、壮大な風景を作り出しています。ゾディアッククルージングでは、素晴らしい氷山や壮大な風景をお楽しみいただきます。ここは、ゾウゲカモメの一大営巣地の一つとなっていて、コロニーを見学する機会があります。ノヴァヤゼムリャとセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島に囲まれたカラ海は、ロシアの大河、オビ川とエニセイ川が流れ込んでいて、ロシアで最も冷たい海と考えられていますフランツ・ヨーゼフ諸島への航路上には、1930年にウラジミール・ヴィゼによって「発見」された大きくて平らなヴィゼ島があります。状況が許せば上陸を試みる予定です。北緯80.0度から81.9度の範囲に位置し、第27日目  ムルマンスク入港/下船第17~19日目セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島観光第20~21日目カラ海クルーズ第25~26日目バレンツ海クルーズ第22~24日目フランツ・ヨーゼフ諸島観光 No.5歴史浪漫の北東航路探検クルーズ(西行き) 27日間アナディリ発/ムルマンスク着

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