クォーク社 2021年 北極
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す。そこには、いくつかの上陸場所と小さな群島があります。天候と氷の状況によって探検する場所が決まります。私達の訪れる予定地は、ラスキー島(Russky Island)、トロイノイ島(Troynoy Island)とチェリウスキン岬です。ラスキー島とトロイノイ島は、ユーラシア最大の自然保護区であるグレート・アークティック・ステート・ネーチャー・リザーブの一部です。ラスキー島には、北東航路を航行する船舶を監視するためのポーラーステーションがありました。トロイノイ島はイスヴェスチ・ツィク諸島最大の島でタイミル半島の沖合150kmにあります。現在、トロイノイ島は、気象観測所の研究者を除くと無人です。この島には、ゾウゲカモメの大きな繁殖地があり、頻繁にホッキョクグマがやって来ます。タイミル半島の最北端には、チェリュスキン岬があります。ここには、活動中の研究機関があります。「地球の端・チェリュスキン岬」を徒歩で探検をしたいと考えています。氷と天候条件に依存してのセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島の探険は、本当の冒険の精神を体現します。氷河や極砂漠に覆われたセヴェルナヤゼムリャ諸島は、1913年に地球上で最後に発見された島で、少なくとも1930~32年までは人跡未踏の地でした。多くの可能性のある目的地の中で、私達は、ヴァビロフ・アイス・キャップやマラート・フィヨルドなどの氷河を訪れたいと願っています。 もし、条件が良ければ、巨大なアカデミー氷河(Zhuravlev Bay)が東海岸に沿って広がっている)と小さなルサノフ氷河に挟まれたレッド・アーミー海峡を航海します。この遠隔地の奥深くまで探検する人は極僅かですが、カメラでこの驚異的な景色を撮影出来るようにしたいと考えています。航海中、様々なアクティビティを予定しています。図書室で読書を楽しんだり、デッキでのんびり過ごしたり、海を眺めながら野生生物の探索などでお楽しみください。191の島から構成されているフランツ・ヨーゼフ諸島は、その全てが北極圏に位置し、その殆どが氷で覆われ、ユーラシア大陸最北の群島を形成しています。自然保護区は、ロシア北極国立公園の一部です。この地域での探検は、天候と氷の状況によって決定されますが、フローラ岬(ノルトブルグ島)、ノルウェー岬、ベル島、ティハヤ・ブクタを訪れ史跡や遠隔の海鳥のコロニー、セイウチのコロニーなどを探検したいと考えています。もちろんホッキョクグマとの遭遇も期待できます。ノルウェーの探険家フレデリック・ジョージ・ジャクソンとフレドリック・ヤルマール・ヨハンセンは、1895年から96年までジャクソン島のノルウェー岬で越冬を行いました。条件は、非常に過酷でしたが、1896年の夏まで生き残る事が出来ました。その後、彼らは南への旅を続けたのでした。現在、石造りの小屋はそのまま残っていて記念碑となっています。フッカー島にある放棄された気象観測所があったカーム湾(ティハヤ・ブクタ)の探検は、往時を偲ぶことができます。ロシアのポーラー・ヒストリーを考えながら遺跡の中を散策すると色々な発見があります。さらに郵便局から、はがきを送る事ができます。もし時間と天候と氷の状況が許せば、ホール島のテゲトフ岬でバレンツの記念碑を訪れる予定です。バレンツ海を航行します。この海域は、豊かな海で様々な海洋哺乳類を観察する事ができます。船内でプレゼンテーションを聴講したり、ラウンジでのんびり過ごしたり、デッキで野生生物の観察をしたり、図書室で読書を楽しんだりして自由にお過ごしください。朝、ロシア最北の都市、ムルマンスク入港です。朝食後、エクスペディション・スタッフに別れを告げ下船します。下船後、ムルマンスク港から空港へ送迎いたします。午後、チャーター機で空路ヘルシンキへ向かいます。ヘルシンキ到着後、入国・通関手続。手続終了後、空港から市内のホテルに送迎します。ホテル到着後、チェックイン&宿泊。最後の夜をお楽しみください。朝食後、解散となります。39 No.10●詳細日程第14日目カラ海クルーズ第22日目ヘルシンキにて解散(帰国の途へ)最果てのロシア高緯度北極圏探検クルーズ 22日間ヘルシンキ発着第21日目  ムルマンスク入港/下船/発 B ヘルシンキ着第15~18日目フランツ・ヨーゼフ諸島観光第19~20日目バレンツ海クルーズ

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