南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

みんなの探検旅行~ブログ~
2019.01.21

【スタッフレポート】12月南極半島クルーズ

クルーズライフの「日本人通訳兼ナチュラリストガイド」として乗船した保阪瑠璃子さんより2018年12月8日~12月18日、オーシャン・ダイヤモンド利用の南極半島クルーズのレポートをご紹介します。

 

OD 南極半島クルーズ(12月10日~12月19日)

前夜、市内のホテルに分泊した私たちは、9時半までにホテルのレセプションに乗船用タッグを付け託送荷物を預けた後、市内で数時間の自由行動を過ごしました。

午後3時半頃、港近くの駐車場に再集合し、バスでオーシャン・ダイヤモンドに乗船しました。集合場所にはバスが多いので「Quark expeditions」の張り紙があるバスに乗るよう注意が必要です。

既に船室に届けられている託送品を確認後、中国人乗客83名に我々を加えて約半数が東洋人と言う構成で静かなウシュアイアを出港しました。

 

ドレーク海峡は10回の内、1回位と言われるほどの凪でとても楽でしたが、大きなアホウドリが船近くに寄って来ないので海鳥好きには少々残念だったかもしれません。南極までの2日間は私が同時通訳をする数々の南極講座や、南極上陸のためのガイドライン説明と外来動植物を持ち込まないための掃除機かけもしっかりして用意万端です。

南極での船外活動は下記の場所でした。

 

12月12日

ダルマン湾からゲーラーシェ海峡経由で南極半島側に入り、夕食後ダンコ島上陸。

雪が多く抱卵しているゼンツーペンギンはほんの数番(つがい)だけで、多くは雪解けを待ちながら婚活中でした。

 

 

 

12月13日

午前、ルメール海峡南下とピーターマン島(上陸とクルージング)、アデリーペンギンとゼンツーペンギンが抱卵中

午後、プレノー湾のクルージングで、50頭以上のカニクイアザラシの水中バレエと美しい氷山彫刻を見ました。再びルメール海峡を北上後パラダイス湾内のレイス入り江の小島で一夜の雪中キャンプ(申込者のみ)

 

12月14日

午前、アルゼンチンのブラウン基地(南極大陸)上陸とスコントープ入り江のクルージング

午後、ゲーラーシェ海峡を風速30mの風が吹き荒れる中をウイルヘルミナ湾最奥部に移動し、沿岸部に残る定着氷上を散策しました。海氷の上には30cm前後の雪が積もっていたので、一周5~600mコースの終点に待っていた温かいココアにホッとしました。

その後、ポーラープランジ(南極飛び込み大会)で水温約0℃の海に飛び込んだお客様の勇気をたたえて特製ワッペンが贈られ、エクスペディション参加証には金色スティッカーが張られました!

 

 

 

 

12月15日

午前、ゲーラーシェ海峡を北上移動しサウスシェトランド諸島に向かいました。

午後、キングジョージ島最西部にある中国の長城基地上陸とフィルデス海峡をクルージングしました。

BBQパーティーの夕食後、ロバート島南端のロバート岬に上陸し、ミナミゾウアザラシ、オオフルマカモメの巣、ヒゲペンギンとゼンツーペンギンのヒナ、アシナガウミツバメの帰巣風景、ナンキョクコメススキなどを観察しました。

 

 

 

 

 

12月16日

午前、リビングストン島のエレファント岬上陸。ここは知る人ぞ知る穴場です。

珍しく凪で急深の浜辺も楽に上陸できました。ガイドに従って旗をたどって歩くと砂地にミナミゾウアザラシの年齢別の群れがあちこちにあり、計100頭前後が数えられました。繁殖期の縄張り争い後の栄養補給が終わり、換毛期半ばの鼻の大きな成獣の群れ、将来の縄張り争いの予行演習をしている若獣の群れ、水辺でじゃれて遊ぶ乳離れしたばかりの100kg未満児達の群れ、そして天敵の心配がない食物連鎖の頂点にいるミナミオオフルマカモメは平地に巣を作ります。さらに、南極に2種類しかない花の咲く植物であるナンキョクコメススキとナンキョクミドリナデシコも見る事が出来、サウスジョージアを連想させる素晴らしい上陸でした。

午後、活火山の島、デセプション島のベイリーヘッド上陸。外洋に面した砂浜は急深で寄せ波が高く、ごく稀にしか上陸できないのですが、今回は晴れた空の下、無風状態で問題なく上陸できました。十数名毎のグループでガイドに従って、古い火口内側斜面の縁まで登りながらあたり一面に巣を作る約4万番と言われるヒゲペンギンの大営巣地を観察しました。

私たちのガイドは幸いにも鳥類学者のファブリスで、ペンギンが吐き出した素(そ)嚢(のう)壁の話や水中を泳ぐ翼鰭を支える胸骨の話なども説明してもらえました。ヒゲペンギンの多くはまだ抱卵中でしたが、よく見ると親鳥が立ち上がって背伸びをしたときに孵化後まだ2~3日と思われる灰色の産毛をしたかわいい雛を何羽か見る事が出来ました。さらに上陸終了後、船長が「ネプチューンのふいご」と呼ばれる狭い入り口から内海を一周してくれたので、カルデラ状のデセプション島をよく理解できました。

南極を離れる際に皆で乾杯し、全体写真を撮りました。

青空が広がり、無風状態で汗をかくほど温かく、南極を締めくくるにふさわしい素晴らしい1日でした。

 

 

 

 

 

 

 

12月17日~18日

南下した時に全く揺れなかった分を加えて、往復合計分位揺れました。風60ノット、平均6~7m(時には10mの波)一時外甲板にも出られないほどで、私たちは南極入場料を後払いしたようです。横風をかわすために西寄りのコースをとっていたのを利用して船長とエクスペディションリーダーはホーン岬手前2海里まで接近してくれたので、思いがけずホーン岬の写真も撮る事が出来ました。

 

西風を避けられる島影に入ってからのロブスターのさよなら夕食会と下船時にもらえるフォトジャーナルに入るスライドショー試写会も盛り上がりましたね。

今回のエクスペディションは、夕食後の上陸などもあり、疲れたと感じられた方もいらっしゃったかもしれませんが、中身の濃い充実感あふれるエクスペディションだったと思います。

 

日本のお客様に限ったことではありませんが、個人旅行でご参加のお客様は「集合時間」や「いつまでに何をするか」等の約束事をうっかり忘れてしまうと、ご自分で困ることがあります。場合によっては他の方に迷惑がかかることもありますので、どうぞお気をつけください。

また、荷物に名札を付けていない方が意外と多いのです。(自分で見分けられるから大丈夫)と思うのは早計です。

航空会社によるロストバゲージのみならず、船内で毎回発生する2~3個の名無し荷物を減らすためにも名札は絶対必要です。紙の荷物タッグは取れやすいので、しっかりした素材の名札が一つは必要かと思います。

楽しい南極旅行になりますよう、お手伝いさせていただきますが、ぜひ皆様のご協力をお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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