南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

  • エリア: 南極
  • サウスシェトランド諸島

ハナ・ポイント(HANNAH POINT)

ハナ・ポイントはリビングストン島の南岸、ウォーカー湾の東側入り口に位置します。1820年にここで座礁したリバプールのアザラシ猟船「ハナ」に由来して名付けられました。ここはまるで南極植物相の小宇宙のようであり、またここでは3種類のペンギン、オオセグロカモメ、キバナウ、ミナミオオフルマカモメ、サヤハシチドリたちが寄せ集められたように営巣しています。上陸場所の浜は玄武岩質の黒ずみが丸く磨かれた小さな小石で形成されていて非常に狭く、傾斜がきつく、50メートルほどの幅しかありません。急峻な傾斜の山頂までの稜線は馬の背のように非常に狭いです。東側の玄武岩地形上には夏になるとナンキョクカワノリが上陸地点とウォーカー湾の間に広がるゼンツーペンギンの営巣地まで繁殖します。砂と泥が覆っている深みには浸食によって丸底になった溝ができています。上陸地点より上の方にはヒゲペンギンが少数で巣を作っていて、またミナミゾウアザラシもたびたびやってきます。あちこちにミナミオオセグロカモメに食べられたカサガイの殻が散らばっています。ハナ・ポイントの南端にあるナイフのような稜線の崖は海へと一直線に切り立つ断崖絶壁です。その他の上陸可能な場所は氷河の右側にあたるウォーカー湾の東端ですが、波風にさらされやすい場所であり、またアプローチの際、水面下すれすれに岩礁があることから非常に難しい場所です。

上陸活動の際、過密を防ぐためグループを分けて、ひとグループはポイントの近くへ、他のグループは西側のゾウアザラシを見ることができる可能性のある場所へ誘導することも有効です。ウォーカー湾沿いに歩くルートではゾウアザラシや化石、ナンキョクアジサシが観察できます。

ここではヒゲペンギン、ゼンツーペンギン、マカロニペンギン、キバナウ、サヤハシチドリ、ミナミオオセグロカモメ、マダラフルマカモメ、オオトウゾクカモメ、ミナミオオフルマカモメ、ウォーカー湾奥の氷河近くに営巣するナンキョクアジサシが見られます。アシナガウミツバメもガレ場に営巣することがあり、高みを飛んでる様子を見かけることもあります。1987年には1,016番(つがい)以上のゼンツーペンギン、1,500番(つがい)以上のヒゲペンギンが確認されました。

観察によると小さなヒゲペンギンの営巣地か上陸地点東側の大きなヒゲペンギンの営巣地では、その中にまじってマカロニペンギンを見つけることもできるかもしれません。マカロニペンギンはエレファント島で少数、サウスジョージア島で豊富に見かけることができるが、サウス・シェットランド諸島では非常に珍しいです。1994~97年にかけて行われた南極の頭数調査ではハナ・ポイントでマカロニペンギンの巣が12個確認されました。上陸地点の上方のヒゲペンギンたちからさらに少し上がった北西に、そのころに設置されたミナミオオフルマカモメの営巣地の始まりを示す標識がたてられています。この営巣地はここから南側の稜線沿いに東へとのびています。彼らは非常に憶病なので、近づきすぎないよう十分に距離をとって観察するべきです。

ここではミナミゾウアザラシたちがよくたむろする場所がいくつかあります。ウェッデルアザラシやナンキョクオットセイもここをよく訪れます。ミナミゾウアザラシたちは上陸地点の少し東側や上陸地点情報のヒゲペンギンの営巣地をすぐすぎた所にも何頭かで集まっています。崖っぷちで集まって休んでいることが多い彼らは、習性として驚いたら後ずさりをするのでおどかすことのないよう十分に注意を払って観察しましょう。ナンキョクオットセイにも注意を払い、海と彼らの間にたたないようにしなければなりません。ナンキョクカワノリが多く分布しています。他にもコケ類、固着地衣類などが岩や岩盤上に見られ、ナンキョクミドリナデシコやナンキョクコメススキも見られます。

ハナ・ポイント(HANNAH POINT)

基本情報

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