• エリア： 南極
• サウスシェトランド諸島

テレフォン湾（TELEFON BAY）

フォスター湾の北西にあるこの小さな湾は1909年に修理をするため停泊した救難船から名づけられられました。広く平らな浜辺から緩やかな黒灰の傾斜が標高300メートルの高さあたりの一番最近の噴火活動によりできたクレーターと火山灰を多く含んだ氷河まで続いています。この火山岩と灰に覆われた緩やかな傾斜を登ると素晴らしい景観を見ることができます。平らなクレーターの底を覗くと東側にいくつかの浅い火口湖ができていて、その西側にはクレーターの北東から流れ込む雪解け水による小川が流れている様子が見られ、クレーターの上方部は同心円状のひび割れができていて今にも崩れそうです。地上はくまなく最近の噴火活動によって降った火山灰に覆われており、谷の中心線上は雪に埋もれていてもその下には水と泥の深みが隠れているため渡ることがほぼ不可能です。稜線上はまたぬかるんでいるが薄く雪が積もった状態であることが多いため比較的歩きやすいです。この辺りには多くの噴火岩があり、展望場所からは周囲の氷河を一望できます。これらの氷河は溶けた後に残された火山灰に覆われ一見真黒ですがこの灰のおかげで氷河が融けにくく、氷河の後退を防いでいます。ここに営巣する生物はいません。