南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

みんなの探検旅行~ブログ~
2016.06.06

2016年1月 南極クルーズ11日間②

 

1月8日(金)5日目 終日航海(ドレーク海峡)

01:30頃 いよいよドレーク海峡か? 揺れ始めたよう! 薬のせいかしら、夢うつつ・・

05:00   揺れている~ぅ

07:45   モーニングコール・アナウンス 南緯55°42′西経??通航中(やっとこれだけ書き留めた) 揺れている

08:00   朝食(ビュフェ)

3階レストランでビュフェ形式の朝食。お腹が空くと気分が悪くなるタイプなので、なるべくしっかり食べておかないと・・

行きも帰りも揺れながら、階段などは手すりを持って慎重に歩く。

長い廊下や階段の手すりには、ナイロン袋が1~2㍍?置きに備え付けてありました。

 

キャビンに戻り、酔い止め薬と常備薬を飲む。

眠った 眠った・・揺れてることも、昼が過ぎたことも、何かアナウンスがあったかも・・

な~んにも 覚えていません。二人とも眠りこけていました。 極楽、娯楽。

次に目覚めた時は16:00頃でした。

 

●Expedition Recap & Briefing in the Main Lounge(夫のみ参加)

波の高さ 7.5m、風速 58ノット(時速)。南南西の風・秒速30mだそうです。

結構な波と風です。

後々聞いたところ(RURIKOさんによる)、これでも“中の上”だそうで、まだまだきつい時があるようです。

それでも「今回のドレーク海峡越えは胸を張って越えてきたと大威張りできますよ」・・と

ドレーク海峡がよく揺れた時は“ドレーク・シェイク”、

揺れなかった時は“ドレーク・レイク”と言うようです。

 

●夕食

気分は悪くないのですが食欲が今一つ。食べ物を入れる勇気も今一つ。

夫のみレストランへ出かけていきました。

夕食時、ドーンと大揺れして、テーブルから皿が落ち、コップも倒れて二人に水がかかった。と言って帰ってきました。そんなに揺れているところを撮ってきてほしいと懇願したら、カメラを持って操舵室へ行った由。6階操舵室の窓ガラスに波しぶきがかかって、写真では撮れない。操舵室でも車と同じようにワイパーを動かせていた。ようです。

持ち帰ってくれたフルーツはとても美味しかった。酔い止め薬を飲んで就寝。

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1月9日(土)6日目 終日航海(南極海)

01:30 漸く揺れが治まりかけたよう

08:00 朝食(ビュッフェ)

お粥にソイソース(醤油)、ガリ(寿司についてる甘酢しょうが)が用意されていました。以後、お粥、生野菜のサラダ(自分で盛り付け)、フルーツが毎朝の定番となりました。

いつものテーブルがチャージしてあり、今朝もおなじみの顔に出会えた。

「まだ当分会えないかと思ってた。元気になって良かったね」と声を掛けられた。

因みに私以外は誰も酔わなかった由、羨まし~い。

RURIKOさんに船内新聞が入らないと訴えると、「船内新聞はないですよ。キャビンのテレビ画面で確認して下さい。レセプション・ロビーの大画面テレビでも写しています」

ああ、勘違いしていました。日本語訳新聞はないけど、英文新聞は配られるのだとばかり思っていました。キャビンのテレビは、小さく滲んで見にくいので、ロビーのテレビを写真に撮って拡大して見ることとしました。

 

09:30 南極上陸・ゾディアック・ボートの説明(全員参加)※参加されない方は、南極に上陸することが出来ません

昨日の予定に入っていたのが、船酔続出で出席できない人が多い為、本日に延期されたようです。エクスペディション・リーダーの説明。同時通訳・保阪氏

南極上陸に際しての注意事項、ゾディアック・ボート利用持の注意事項、その他ゾディアック内でのマナーなど事細かく説明がありました。

 

14:00 長靴の貸し出し 及び 外来種を持ち込まないためのクリーニング

履く時はすぽっと入るのだが、脱ぐ時がこれまた難儀で中々脱げない。最初に脱ぐ方はもう一方の長靴の踵に引っ掛けて脱げるのだが、後の方はなかなか難しい。

内側がウレタンで柔らかく結構フィットして暖かい。

以後の上陸時も靴下1枚着用で寒さを感じたことはない。

 

●バキューム!

外来種を持ち込まない為にポケットやズボンの折り返しやリュックを掃除機でバキュームします。

結構念入りにしてくれるスタッフや、ちょちょっと簡単に済ませるスタッフや色々。私は後者。

これも南極規約で定められた「何も持ち込まない」の一つです。

 

15:10 第1氷山 発見

「右舷2時の方向に氷山を発見しました」とアナウンス。船の進む方向が12時。真後ろなら6時。真左横なら9時というように時計回りで方向を示します。

長さ1kmの卓上氷山です。煙って少しぼんやりしていますが大きなものです。ウエッデル海辺りから流れ出したと考えられるようです。

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この卓上(テーブル型)氷山をぐるり一周して見せてくれたダイヤモンド号に感謝!

南極収束線も越え南極海に入った模様です。氷山を見ていると胸が高鳴ります。

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16:30 南極講座「ペンギン入門編」講師 保阪瑠璃子氏

午前のアザラシ講座を欠席したので、ペンギンは是非とも出席を。

 

18:00 リキャップ&ブリーフィング(今日のおさらいと明日の予定)

エクスペディション・リーダーのディビットが説明の任にあたります。

リキャップは今日最初に目にした卓上(テーブル型)氷山の事が主な説明でした。

そして明日いよいよ南極に上陸! ミケルセンハーバーとウィルヘルミナ湾です。

期待しましょう。

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●キャップテンウエルカム・カクテル・パーティー

昨日に予定されていたものだが、例のドレーク海峡の大揺れの為、本日に延期されたようです。

船長、一等航海士、機関長、ホテルマネージャー、料理長などが紹介されました。

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●夕食(ウエルカム・ディナー)

スープ・House Salad(自家製サラダ)・メイン料理・私は魚のあんかけ・夫は肉、デザートも私はフルーツ・夫はソフトクリームをチョイス。(今日からメニューに日本語訳が付いていた。嬉しい)

揺れが治まったので、大盛況のダイニングルームでした。

キャビンに戻り、バスタイム。

ダイヤモンド号には殆どのキャビンにバスタブが完備されています。船旅でしかも極地でお風呂に入れるなんて、本当に贅沢の極みです。

チャンネル22では“シャクルトン・パート1”が放映されていました。

波静か。すべるように航行しています。

24:00カーテンを閉めて、私の枕元灯を付けて就寝。

 

 

1月10日(日)7日目 ミケルセンハーバーとウィルヘルミナ湾

早くに目が覚めてしまいました。

05:20 11時の方向に煙った太陽が弱い光をのぞかせていますが、雨もしょぼしょぼ降っています。意外に暖かく感じます。

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●ポンペイ島 ミケルセンハーバー(南緯63°54′・西経60°47′)

ミケルセンハーバーは、氷河で囲まれたポンペイ小島の中で唯一上陸可能な地点です。

小島には避難小屋があり、捕鯨初期の名残りであるクジラの骨やボートの残骸が散在しています。ゼンツーペンギンのルッカリー(営巣地)があります。

ポンペイ島が見えてきました。小さな島です。後ろに見えるのはトリニティ島のようです。

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下船の順番は2つに分けられています。

①ヒゲペンギンチーム  ②ゼンツーペンギンチーム

南極では一度に上陸できるのは100名以下と決められている為、乗船客174名を2班に分けて、①が上陸している時、②はクル-ジング。そして交代します。上陸・クルージング合わせて3~4時間です。

 

 

●ついに南極上陸!

「ヒゲペンギンチームは8:30に上陸します。上陸・クルージングの用意をして、4階ラウンジに集合してください」RURIKOさんのアナウンスが響きました。

 

用意していたパルカを着て、防水ズボンを履いて・・・  いや、違います!

まず、ゴム長靴を履いて、その上に防水ズボンです。起毛付きズボンの裾は長靴の中に入れて、防水ズボンの裾は長靴の外側です。(上陸時ゾディアック・ボートから降りるとき、海の中に降り立つ時もあるので水が入らない為です)

次に、パルカ。(完全防風防水の上衣に、ファスナーで着脱可能なダウンの2重構造・フード付)

パルカの上に救命胴衣をつけます。(乗船時避難訓練で使用したものでなく、スマートな救命胴衣です)毛糸の帽子を冠り、防水手袋もつけました。タオルや替えの手袋を入れたリュックも背負いました。

 

用意万端整えて、4階ラウンジへ。

RURIKOさんが待ちかまえていて下さり、私達5名とRURIKOさんの計6名

RURIKOさんもゾディアックに一緒に乗って行くとの事、今後何時も同乗していただけたので、添乗員独り占め(5名ですが・・)できました。思ってもいなかった事です。

ゾディアックで上陸時はドライバーの英語説明は解らないだろうから、集合・帰船時間だけは聞き逃さないようにしなければ・・と腹を括っていたところだったけど、思わぬ嬉しい誤算でした。

ツアーの2組は添乗員2名共で丁度20名なので、2隻に分乗するように。RURIKOさんの指示。

私達6名は外人さん4名(その都度違う人達)とで、南極上陸第一陣としてゾディアックに乗ることとなりました。

完全防寒した服装では待ち時間の間、暑くて々々、汗が出て(船内温度は22℃位の為)困ってしまいました。早く外へ出たいと不平を言う始末。

08:30 スタッフが名簿に一人づつチェックを入れてくれます。

必ず部屋番号と名前を告げます。そしてラウンジの外のデッキへ。

消毒液に長靴ごと入って消毒です。南極には何も持ち込まない為の上陸前の大切な仕事です。

3階まで階段を下り、そこから海面のゾディアックまで船外のはしご階段になります。

タラップ側に2名、船に1名のスタッフが“船乗りの握り手”(握手握りではなく、手首と手首を掴み合います)やら、体を支えてくれるので皆スムーズに乗り込めました。

期待の南極上陸はゾディアックの縁にお尻を乗せ、寝そべる様な格好で、両足をエーイィと外へ振り出し、スタッフに抱えられるようにして、ポシャッと海の中に降り立ちました。

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●ボートとクジラの骨

まず目にしたのは捕鯨時代のボートの残骸とクジラの骨です。

1930年代、ここポンペイ島はノルウェーの捕鯨船が利用していました。

朽ちかけたボートと白骨化したクジラの骨を見ると年月の経過を感じずにはおれません。

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●ゼンツーペンギン

ポンペイ島にはゼンツーペンギンのルッカリー(営巣地)があちこちにあります。

大勢で群がって子育てをしています。まだ卵を抱いてじっとつくもっている親ペンギンも沢山います。

生まれたばかりの子供を足に乗せて、抱くように包み込んでいる様子は微笑ましく、夢中でシャッターを切りました。

噛み砕いた餌を口移しにヒナに与えていたり、少し大きくなった、まだまだひよこの2羽がじゃれあったり、何に威嚇しているのだろう空に向かって大きく口を開けているペンギンや、よちよちと皆の周りを歩き回るペンギンや・・見飽きることはありません。

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島には捕鯨時代の避難小屋が残されています。

その先に我ダイヤモンド号も停泊しています。

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小さなポンペイ島。上陸地点から裏側まで低い山(10数m)を越せばすぐです。

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●可愛いゼンツーペンギン

島の上部にあるルッカリーからエサ取りの為に海へ行く踏み固められた道が幾筋かあります。

私達が歩く道もそのペンギンロード(獣みち)を横切らなければならないことが屡々あります。

そのペンギンロードをよちよちと海に向かって歩いてくるではありませんか。

そんな時はペンギンを驚かさないように静かに立ち止まって観察することにします。

一寸立ち止まっては首を左右に傾けたり、又よちよちと歩きはじめます。近づいてきました。

もう私の足元1mもありません。

「こんにちは」と声をかけたら、声に合せて首を伸ばし、「こんにちは」と返してくれているような素振り!「あなた よごれてますねぇ”食料のオキアミの食べこぼしですか? 真っ白なお腹のはずが薄いオレンジ色ですよ。それともペンギンロードをお腹ですべったのですか?」等と思い巡らせました。

私の足元まできたら、少し考えて、よたよた方向をかえ帰っていきます。5~6m帰ると又こちらに向かって、よちよちと近寄ってきてくれます。

なんて可愛い仕草でしょう! 暫く見とれていました。

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●ゾディアック・ボート クルーズ

10:00 上陸時点に集合。クルーズを楽しんだ人たちと交代で彼らが上陸し、私達はクルーズに出発です。

ポンペイ小島のすぐ傍にトリニティ島があります。大きな氷河が海にせり出しています。

RURIKOさんによると南極の氷河は崩落が少ない、との事。何故なら気温が低いためだそうです。成程そういえばこの南極にいる間に殆ど崩落に遭遇しなかったように思います。

それでも、上陸した時には氷河が崩落したら津波が起こるので、岸辺から離れるようにと指示がありました。

鏡面のように穏やかな海面に何艘ものゾディアックが浮かんでいます。

ポンペイ小島の周りやトリニティ島近くまでクルージングして、野生の動物達を探します。

大きな氷山は青く透きとおってとても美しいです。

カニクイアザラシ。ゾウアザラシ・トウゾクカモメ・・・

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名前も見分けられないアザラシやカモメを堪能。

ポンペイ小島のゼンツーペンギンのルッカリーも楽しんで、11:45帰船。

備え付けの毛の長いブラシで靴底を丹念にこすり、シャワーで洗い飛ばし、キャビンへ戻ります。

12:30 昼食

13:00~15:30 寝不足と朝の上陸・クルージングの疲れか、昼寝。船はウィルヘルミナ湾へ向かって南下しているようです。

 

●ウィルヘルミナ湾 南緯64°38′・西経62°10′

ここは捕鯨時代からよく知られ、湾内に浮かぶ島々では今でも捕鯨母船やキャッチャーボートをつないだ鉄の鎖が残っています。

16:40より17隻のゾディアックが順次クルージングに出かけていきます。

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●故意に座礁させた捕鯨船

1915年1月27日ガバナー号が鯨油に火が付き火災をおこした。乗組員の安全と生命を守る為、故意に座礁させた。沈没した捕鯨船の残骸が、赤さびた異様な姿で横たわっていました。

100年前の捕鯨時代のことで、2億円の損失だった。という。

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●南極の植物

陸が氷に覆われていて植物をはぐくむ土壌が少ない。気温が低く、乾燥していて、水に恵まれない。などの理由で限られた植物のみが生育しています。藻類、コケ類、地衣類(菌と藻が一緒に住んでいるもの)

南極半島の高い山や氷壁に囲まれ、海面には大小様々な氷山が彫刻のように漂っていました。

小さな島には捕鯨時代に残されたボートや係留した鎖なども残されています。

何となく煙った曇り空で墨絵を見るような感じです。これが南極の景色なのかしら・・?

クジラを求めて1時間半のクルーズでしたが、クジラを見ることは出来ませんでした。

天候と強風のためキャンプは延期。船は錨をあげて次の目的地に向かって航行をはじめました。

就寝の時、はたと思いついた。ここは南極!

殆ど一晩中明るい。何もカーテンを閉めて、照明を灯けて寝なくてもいいではないか。

今日からはカーテンを開けて寝よう。プロムナード(周回)デッキに面していない4階だからこそではないか。

夫も納得。ドレーク海峡の高波も窓から見てみたかったなぁ~。後の祭り。

23:06 窓から南極半島の景色を撮った。天候が回復して薄日がさしている。まだ陽は高い。

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1月11日(月)8日目 ネコハーバー・パラダイス湾

4:00 起床。時差ぼけのせいか、朝も早く目が覚める

6:50 ダイヤモンド号はアンドヴォード湾に入った模様なので、デッキで撮影開始。快晴!

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ネコハーバー(Neko Harbour)南緯64°50′・西経62°33′

8:45 ゼンツーペンギンチームが先発上陸。

9:15 日本人チーム 本船→ゾディアック・クルーズ(60分)→上陸観光(90分)→本船と発表されました。いよいよ南極大陸に上陸です。胸が高鳴ります。

身なりを整えて先発チームのゾディアック乗船風景や上陸後の山登り風景をカメラに納めました。

「ゾディアック・クルーズは強風の為中止。10:15上陸観光とします」アナウンスがありました。

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●南極大陸 上陸 !

待ちに待った大陸への上陸!

ここネコハーバーは南極大陸から北に突き出た半島の西海岸に位置し、紛れもなく大陸の一部です。

 

「夢にみた 大地に足跡(あし)着く ペンギンと」

 

俳句を横書きするのも妙な感じですが・・ 後日ダイヤモンド号のイベントで“詩や俳句・歌の投稿受付”があったのに応募したものです。

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実際上陸して、暫くは砂利道を進み、ペンギンロード(獣みち)を横切るころには雪道となり、足下は氷河であろう道を山登り! 踏みしめるたびに感動がふつふつと沸き上がってきました。

「6大陸に足跡を」の念願が叶いました。6大陸はユーラシア・アフリカ・北アメリカ・南アメリカ・オーストラリア・南極の6つ。

海外旅行を始めて20数年、5大陸には何度も行っていますが、南極はもう行けないのではないか?いや行かなくてもいいのではないかと諦めかけた時もありました。

今回85ヶ国目(南極は国ではありませんが・・)として、とうとう南極までやってきました。感激ひとしお !!

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ネコハーバーにはゼンツーペンギンのルッカリーもあり、相変わらず可愛い仕草で見飽きることはありません。奥に流れ込んでいる大きな氷河が時折崩落することがあり、崩れ落ちる氷が作り出す津波に注意し、岸辺から離れるように指示がありました。(崩落はありませんでした)

登っている時、吹き飛ばされそうな突風に、暫し立ち往生したことも幾度かありましたが、頑張って登った氷河の丘からは、アンドヴォード湾一帯の大パノラマを眺望しました。

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12:30 昼食

船はパラダイス湾に向かって航行中。「船が方向転換してパラダイス湾に侵入したら、左舷側にチリの基地が見えてきます」RURIKOさんから食事中に教わった。

ゴンザレス・ビデラ基地(チリ)です。

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●パラダイス湾 スコントープ入江 アルミランテ・ブラウン基地(南緯64°51′西経62°54′)

アルゼンチンの主要基地の一つでした。本日2回目の南極大陸上陸はアルミランテ・ブラウン基地です。ゾディアックが接岸し岩場に足をつけたら、またもやググッときました。よくぞここまで・・・。ブラウン基地は赤い建物に、屋根に国旗が描かれていました。

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これより後ろの岩山に山登りです。

毎回エクスペディション・スタッフが岩場までの道を赤い旗を立てて確保してくれている。これより先には行かないようにする場所には、旗をXに立ててある。私達が上陸するまでに用意をして、所々に監視(優しく)の目を光らせている。滑りそうなところでは手を差し伸べたり、岩場に引き上げてくれたり、皆が引きあげた後、最後に下山するのもスタッフである。

パラダイス湾は、昔捕鯨業者があまりにも美しい景色を見てパラダイスだと叫んだ とか。

捕鯨業者が投錨するのにこの湾は最も楽で天国のようだと言った とか・・

どちらにしても天国とはこのように美しいところなのか・・・

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今日は最高の天気に恵まれたので頷ける。

フランス山(2,767m)(仏探検家ジャン・B・シャルコーが乗ってきたフランス号に因んで名づけられた)や、その両側にはルメール島、ブライド島が流氷の向こうに望まれる。

こんなに素晴らしい南極・パラダイス湾を眺められる幸せを噛みしめています。

頂上からの眺めを堪能して下山。

 

●パラダイス湾 ゾディアック・クルーズ

苔類のついた岩場や、青く筋の入った岩は銅が含まれているのだと。

南極にも鉱物資源が結構あるらしいが、資源開発も凍結されています。

ハヤサシチドリや南極アジサシが巣を作っていました。

カニクイアザラシやゾウアザラシにも出会いました。

ドライバーが流氷を拾い上げて見せてくれました。透明なほど昔のものだという。

さてこの氷は何百年前の・・何億年前の・・と想像するだけでも気が遠くなりそう。

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何といってもこの景色ほど素晴らしいものはない。

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●南極でBBQ & 手作りの面白帽子コンテスト

19:00 6階後方プールデッキと7階後方デッキでバーベキューディナー

パラダイス湾に錨を下ろさず、海流に任せたままのダイヤモンド号!

食事の間に陽があたったり、影になったりします。南極の氷河の山々が回転レストランにいるように望めます。最高のロケーション。贅沢!

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手作りの面白帽子もみんな工夫して作っている。

ペンギンハット、エチケットパンツを帽子に、両耳に赤い手袋なんか詰めちゃって・・可愛いよ~。 その他パイナップル(の葉の部分)を帽子に乗せたり、電気スタンドの傘を帽子代わりに、ヘリコプターの羽のように帽子の上に夜店で売っている小さな紙の傘が乗っていたり、体ごとペンギンになっていたり、バレリーナの恰好(この寒いのに)している人やら・・・

 

ダイヤモンド号からはパラダイス湾を360°見まわせました。

船自体が緩やかに方向転換(海流の為らしい)してくれます。

カメラマン(私)も右舷へ左舷へと移動し、撮影に余念がありませんでした。

筆舌に尽くしがたい素晴らしい景色です。

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19:15 我キャビンからの南極大陸です。

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1月12日(火)9日目

04:35 起床 朝日が輝いています。今日も快晴です。

06:35 早めに甲板に出ました。

もうルメール海峡がはっきり見えます。ルメール海峡の北の入口です。

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●海氷

目の前に大きな海氷が現れました。

これも除けながら進むのかと思っていましたら、バリバリと割って進むではありませんか。

この船は耐氷船で砕氷船ではありません。心配になってきました。

RURIKOさんによると、海氷はせいぜい1~2mの厚さで、これ位なら割って進むことは可能なのだそうです。

海氷の上にはアザラシが寝そべっています。ペンギンがあちこちに群れています。

バリバリ割って進む先のペンギンの群れが慌てて逃げていきます。

その愛嬌ある可愛い仕草に、「早う~ 早よ~、逃げて~」と応援したくなります。

「4時の方向にクジラ発見」アナウンスが響きました。

何処?何所?と皆一斉に移動しカメラを構えますが、時すでに遅しで、私のカメラには収まりませんでした。流氷が点在する中、1時間半たっぷり絶景を楽しみました。

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●プレノー湾(プレノー島付近) 南緯65°06′西経64°04′

ルメール海峡を越すと俄然氷山の量が増す。綺麗・美しいとしか言えない。

クルーズは2艘一組になって進めていくようです。

どちらかに問題があった時助け合えるからのようです。

ゼンツーペンギンのルッカリーもあちこちで見ました。

ゾウアザラシや、獰猛なヒョウアザラシも氷の上でのったりしている。

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この辺りもゼンツーペンギンのルッカリーが沢山ありました。

氷の無い岩場を選んで子育てをしています。

シャルコー隊が越冬したというあたりの岩に、乗ってきた船・フランス号の“F”の落書き?が残されていました。

氷山は色々な形があり、つららが下がっていたり、通り抜けできそうなドームを形作っていたり、何万年も前の氷もあるようです。

海氷や流氷に閉ざされた所もドライバーはゾディアックを起用に操り、ガリガリ~と音を立てて乗りあげながら掻き分けて進んだり、スクリューの間に氷が挟まったのか、ドッドッド、バァッバ~バァ~とエンジンをふかして取り除いていました。

真っ青な空と青い海、真っ白(青みを帯びた)な氷の世界です。

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●ピーターマン島 南緯65°10′西経64°07′

午後のピーターマン島の上陸・クルージングは今回の最南端地です。

期待していました。ところがです!

ピーターマン島は氷で埋め尽くされ、上陸はおろかダイヤモンド号も近づくことが出来ない状態であるとアナウンスされました。

先日の私達がドレーク海峡を南南西の風と闘ってようやっと南極へ辿り着いた、あの風によって、マルガリータ湾辺りから北上してきたらしい。

そして、ダイヤモンド号の昨年12月出発の南極クルーズ3回の内、2回ルメール海峡を通航出来なかったと、RURIKOさんは言っている。

これもまた気象条件によるアクシデントと思わざるを得ない。今通過してきた美しいルメール海峡を反対に北上します。

この景色もしっかり見届けてほしいとRURIKOさんに言われたが、私はまたもや、お昼寝タイム。

夫が窓から見て、アザラシがいた、ペンギンがいる等と言っているのを子守歌のように聞いた。

後で聞いたところRURIKOさんは左舷から40数頭のアザラシを数えたとか・・

ピーターマン島を諦め、ノイマイヤー海峡を目指します。

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●ドリアン湾 ダモイポイント 南緯64°49′西経63°29′

ダモイポイント上陸を目指してノイマイヤー海峡に入りました。ヴィンケ島西岸にある岬です。

ここでも上陸地点は氷で閉ざされている為、急遽ノイマイヤー海峡のゾディアック・クルーズのみに変更になってしまいました。

 

●ノイマイヤー海峡 南緯64°47′西経63°30′

17艘のゾディアック・ボートが一斉に出艇していきます。

クジラが塩を吹き上げています。全速力で近づいて漸く尾っぽの写真を撮ることに大成功しました。

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YUKIEさんの運転する日本人グループの乗ったゾディアックと、先になり後になりしながらノイマイヤー海峡を奥へ奥へとクルージングしました。

ここでもゼンツーペンギンのルッカリーがあり、ヒョウアザラシ等を沢山見かけました。うっすらと靄って幽玄の世界でした。

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21:00 早めに夕食を済ませたキャンプ参加者達、延期になっていた氷上キャンプに出発。

ロンジェ島に上陸し一晩キャンプするらしい。(参加者60名)23:00頃デッキに出て一寸した夕焼けにあった。明日も良いお天気でありますように・・・

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南極クルーズ③へつづく

 

 

 

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