南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

生物生産力

南極海の生物生産力は世界一です。この生産力は二つの測定方法によって計られます。ひとつは植物プランクトンの現存量で、表面水サンプルの中の葉緑素の量で示されます。もうひとつは収量、すなわち水の生産量で植物サンプルが同化した炭素14の量を測って数値にしたものです。現存量や生産量は、島や海岸沿いでは湧昇と荒い海流のために最も高く、海の中心部では低くなっています。南極半島の沿岸海域では近接する海の10倍の残存量があり、一方生産量は周囲の海の5倍になっています。

南極植物プランクトンの残存量と生産量は4月から7月にかけて最低となります。
この時期は太陽が低い位置または水平線の下にあって海氷が広がり、そして植物プランクトンの個体群は水面の下の層に降りて行きます。
10月に氷が割れて浮遊し始めると藻が急繁殖を開始し氷前線が後退するにつれて南の方に広がってゆきます。南極収束線の南の海域には世界中の海水のおよそ20分の1の海水がありますが、炭素による海洋生物の生産量は5分の1にも及びます。

(南極旅行&南極クルーズ6-5)