南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

最も風の強い大陸

南極大陸は、また地球上で最も風が強い大陸でもあります。世界的風流とは異なり、南極大陸は独自の風の体系を生み出しています。冷たく密度の濃い空気が内陸の高地の氷床から海岸沿いの低地に吹き下りてきます。氷床の端で風は強まり、雪の雲を大気中に吹き上げます。
最も強力な風はおおむね大南極の長く連なる海岸の斜面で起こります。
海岸地域のある場所では常に強風に晒されている場所があり、普段は穏やかなのに、空気が氷河の谷を駆け下りる際、突然ハリケーンの様な強風が吹く事もあります。
この予期せぬ突風はカタバ風、あるいは斜面下降風と呼ばれています。
有名なオーストラリアの探険家ダグラス・モーソンは1912年にコモンウェルス湾のデニソン岬に基地を設けて2年間風速を記録し続けました。
ここは地球上で最も風の強い場所としても有名です。というのも当時の平均風速は時速72kmで瞬間的には毎時240㎞になるのが普通だったからです。そうした場合でも海岸からほんの数キロ離れただけで、風速が急激に落ち込む現象が観測されています。

南極大陸を訪れる皆様には何の前触れもなく、突然カタバ風が吹き荒れ、また急速に凪いでゆく現象がある事をご承知ください。体感温度が極端に下がる事に注意する必要があります。

南大洋、特に南緯40度~60度の地域では日常的に、大暴風を記録しています。
これらサイクロン級の暴風は南極大陸からの極めて冷たい空気が北の海上で比較的暖かくて湿った空気とぶつかって発生するものです。
これが悪名高いドレーク海峡で吹き荒れる暴風です。この暴風は南極大陸を西から東へと移動しています。

(南極旅行&南極クルーズ5-19)