南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

クジラのエサ

南半球のヒゲクジラは毎年夏に南極にやってきて数ヶ月を過します。
そして体をつくる為と食物の摂取が困難になる冬を越すための脂肪を蓄えるため、ひたすらオキアミを食べ続けます。
ヒゲクジラは、集中して食物をとる夏場には体重が50%も増加します。成長したシロナガスクジラは1日に4,500kgものオキアミを食べることができるのです。

ヒゲクジラ類は捕鯨によって数が激減する前は年間に1.8億トンものオキアミを消費しているものとみられましたが、今日では毎年3,000万トンを食べているものと見積もられています。

多くの研究者たちは、大型のクジラが激減し、その結果食物の供給が増えるにつれて海鳥やアザラシの数が爆発的に増加する様になりました。カニクイアザラシ(実際はカニではなくオキアミを食べる)は南極で最も数多く見られるアザラシで、おそらく年間1億トン以上のオキアミを消費します。海鳥は推定で4,000万トンほどを摂取します。一方魚やイカは毎年1億5,000万トンから2億トンのオキアミを消費します。

従って、毎年大体、3.5億トン(全体量の約10%)がこれらの動物によって消費されています。
旧ソ連と日本がオキアミの商業漁を1960年代から始めています。他のヨーロッパやアジア諸国もそれに続きましたが経済的には、成功しているとは言えません。
しかし、漁業は南大洋の主要産業ではあります。

(南極旅行&南極クルーズ6-16)