南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

小南極(西南極)

小南極と南極半島の形成はより歴史が新しく、ほんの2億年前に始まりました。
小南極と南極半島は深海で形成された火山灰と溶岩の貫入体を含む変成堆積岩で出来た二つの異なった山脈で形成されています。高い山脈は南極半島を形づくり、半島の先端から小南極まで延びていますが、山脈はエルスワース・ランドとマリー・バード・ランドで氷の下に消え、そこから更に広がっています。
この山脈の多くの峰が氷の上に抜き出て今日小南極で見られる孤立した山や露岩を形成しています。これらの多くの山々は小さいバラバラのプレートの小殻で、おそらくかつてゴンドワナ超大陸の一部であったものです。
二番目の山脈が半島の北西沿岸に沿って延びています。それらが、アデレイド島、ビスコー諸島、パーマー諸島、サウス・シェットランド諸島です。

一連の島と海底で繋がっている海嶺によって、サウス・シェトランド諸島からサウス・オークニー諸島へ、さらにサウス・サンドイッチ諸島、サウス・ジョージア島、そして南アメリカ大陸棚へと繋がっています。この地域はスコシア弧状列島と呼ばれており、火山活動と造山運動の長い歴史を有しています。地球の地殻は様々な複雑な形のプレートに分かれています。

小南極の山脈には先カンブリア期に起源を有する非常に多くの堆積、褶曲、隆起、侵食作用が見られます。白亜紀後期や第三期初期(7千万年前から6千万年前)の激しい隆起作用と火山活動で、スコシア弧状列島の島々が隆起しました。この大規模な火山活動は4,000万年から3,500万年前まで続きました。

サウス・シェトランド諸島の島(例、デセプション島)やサウス・サンドイッチ諸島の島(例、ザボドフスキー島)には今でも火山活動を続けているものがあり、小南極ではしばしば地震が感じられます。
大南極はより安定していますが、二箇所に局地的な火山活動が見られます。(ロス島のエレバス山とビクトリア・ランドのメルボルン山)

南極半島、南米南部、タスマニア、その他で見かける化石は大陸が移動している証拠を示しています。つまり、こうした地域がかつて、どの様にして全体が繋がって超大陸であるゴンドワナ大陸を形成していたかを明らかにしてくれます。
化石の中にはポリドプスという絶滅した有袋動物(パタゴニアからも出土している)や絶滅したペンギン種、シダ、ソテツが見られます。
また、南ブナに似た木(今日ではフエゴ島とタスマニアに見られる)とチリマツの木(チリ原産)の花粉粒の化石が発見されています。

(南極旅行&南極クルーズ5-12)