オーン諸島(Orne Islands)
南緯64°35′ 西経62°20′

エレラ海峡の北端に位置するロンジェ島に隣接したこの小さな島々、オーン諸島は1898年のエイドリアン・デ・ジェルラシによるベルギー探検隊によって発見されました。オーンという島の名前はもともとノルウェーの捕鯨者たちによって名付けられたもので、その後1913年にこの場所を調査していたスコットランド人の地質学者デイビット・ファーガソンによって認められました。

オーン諸島

オーン諸島の中で一番大きい島は、ジェルラシ海峡の中では一番訪れる観光客が多く、多くのヒゲペンギンを見ことが出来ます。島の北端部の岩盤上に上陸することが出来ます。ヒゲペンギンの営巣地にはそこよりさらに上部へと登っていかなければなりません。島の標高は75mで、そこそこの傾斜がむき出しの岩稜線上まで続いています。1月末頃まで厚い雪に覆われていることが多く、ヒゲペンギンやオオトウゾクカモメ、キバナウがここで営巣しています。

ヒゲペンギンの親子

1994年に、ここで420番(つがい)以上のヒゲペンギンが確認されましたが、それ以前の1987年には860番(つがい)、1985年には340番(つがい)と変動が大きいです。サヤハシチドリもここで営巣していると思われます。ミナミオオフルマカモメも姿を見かけることがありますが、営巣はしていません。ウェッデルアザラシやカニクイアザラシもここを訪れます。夏が進むと氷雪藻も見られます。コケ類、固着地衣類も高所の露出した岩にコケ類やナンキョクカワノリと共に見られます。 ロンジェ島を背にした島の南端部ではキバナウの小規模な営巣地が観察できます。ここに行きつくには雪に覆われていることが多い700mの道のりを歩かなくてはなりません。ナンキョクオットセイやオオトウゾクカモメに気を配りながら行動することも必要です。

 

◆オーン諸島で見られる動物達◆