ヤルー諸島(Yalour Islands)
南緯65°14′ 西経64°10′

ルメール海峡を南に抜け、南極半島を左手に、ホフガード島やピーターマン島を右手に見ながらさらに南へペノーラ海峡を進むと、右手(西側)にアルゼンチン諸島が、南極半島側にはヤルー諸島の低い岩島群が見えてきます。

ヤルー諸島

ノルデンショルド探検隊を救援(1903年)したアルゼンチン船ウルグアイ号の副船長ホルヘ・ヤルーにちなんで命名されたもので、ペノーラ海峡の深度400mから突然水面に顔を出す岩島には外洋のうねりがフレンチ・パッセージ経由で押し寄せることが多いので、狭い岩への上陸は困難ですがゾディアッククルージングで多彩なワイルドライフが楽しめます。

ゾディアッククルージング

島の岩を埋め尽くすように営巣しているアデリーペンギン(2004年調査で5,300番)が外洋に出る前に一休みしていたり、キバナウ、ミナミオオセグロカモメ、ナンキョクアジサシなどが岩の窪みなどで子育てをしていたりします。さらに、かつてゼンツーペンギン南限の営巣地として知られていたピーターマン島より南のここでも20番近くが繁殖している事も分かっています。水辺の岩の上で昼寝をするウェッデルアザラシやカニクイアザラシが近くを泳ぐのも良く見かけます。

アデリーペンギン

ヤルー諸島と南極半島の間の浅い海域はいまだに全く測量されておらず、座礁した色々な形の氷山も多く見られます。半島側には幅約20km近い巨大なウィルギンズ氷河が内陸からの氷を海に運んでいます。

 

◆ヤルー諸島で見られる動物達◆

ⒸRlindblad180731