ペンギン🐧
・コウテイペンギン
●体長:100~130cm ●体重:22~45kg
●分布エリア:南緯66~78度の南極大陸沿岸地域
●エサ:イカ、魚、オキアミなどを捕食
●寿命:20年以上
●学名:Aptenodytes forsteri
コウテイペンギン/Quark-Expeditions
一年を通して南極大陸周辺の定着氷上で集団生活し、厳冬期に繁殖を行う唯一の鳥類です。定着氷上に集まり4月~6月にかけて460~490gの大きな卵を一個産みます。メスは卵を足の上にのせてオスに渡し、オスは両足の間にある抱卵囊で温め続けます。産卵から孵化まで約2ヶ月の間、オスはエサを食べずに温め続け7~8月頃にヒナが孵ります。この間の南極は最も寒い時期です。ヒナが孵ると親鳥は交代で北の開水面までエサを採りに行き約7ヶ月間育てます。深さ200m以上潜り、鳥類では最も深く長く潜水することができます。
コウテイペンギンのヒナ/Quark-Expeditions
●体長:70~100cm ●体重:10~18kg
●分布エリア:南緯44~55度の亜南極の島々
●エサ:主に小魚やイカ
●寿命:15年~20年
●学名:Aptenodytes patagonicus
キングペンギン/Quark-Expeditions
流水の発達しない年平均気温0℃以上の亜南極域に生息し、周辺に植物がある場所やなだらかに傾斜した砂浜に集団で繁殖しますが巣はつくりません。11月~3月に卵を産み2ヶ月で孵化、4~8月の冬季はエサが少なくなり、ヒナの体重も減りますが、9~10月には回復を始め、12月~1月に巣立ちます。
キングペンギン/Quark-Expeditions
●体長:45~70cm ●体重:3.8~7kg
●分布エリア:南緯54~77度の南極大陸及びその周辺の島々
●エサ:主にオキアミ、小魚
●寿命:約20年
●学名:Pygoscelis adeliae
アデリーペンギン/Quark-Expeditions
海岸の露岩から小石を集め、巣をつくり、集団で繁殖します。営巣地には数個から数万個の巣まで、さまざまな数のペアが営巣しています。通常11~12月頃に1~2個の卵を産み、オス、メス交代で温め、約1ヶ月でヒナが孵り、約2ヶ月間育てます。卵から成鳥になるのは全体の30%程度と推測されています。
アデリーペンギン/Quark-Expeditions
●体長:50~90cm ●体重:4.5~8kg
●分布エリア:南緯46~65度の亜南極の島々と南極半島
●エサ:主にオキアミ
●寿命:15~20年
●学名:Pygoscelis papua
ゼンツーペンギン/Quark-Expeditions
オレンジ色のくちばし、後頭部の白が特徴で、アデリーペンギン、ヒゲペンギンよりやや大型です。植生の周辺や海岸のなだらかな傾斜地に小石を集めて巣をつくり繁殖します。オス、メス交代で2個の卵を約1ヶ月間温めます。ヒナの巣立ちまで80~100日間かかりますが、2羽のヒナのうち成鳥になるのは1羽のみです。31万4千つがいの個体数が推定されていますが、いくつかの生息地での減少から「絶滅危惧種」に指定されています。
ゼンツーペンギン/Quark-Expeditions
●体長:68~76cm ●体重:3.2~5.3kg
●分布エリア:南緯54~64度の南極半島や大西洋の島々
●エサ:主にオキアミ
●寿命:15~20年
●学名:Pygoscelis antarctica
ヒゲペンギン/Quark-Expeditions
首の部分にあるヒゲのような黒いすじ状の羽毛が特徴で、アデリーペンギンと同じように海岸の露岩地帯に小石を集めて巣をつくり密集して繁殖します。11月下旬から12月初旬に2個の卵を産み、オス、メス交代で35日間抱卵し、1月初旬にはヒナが孵ります。孵化から巣立ちまで約2ヶ月間、ヒナが食べるオキアミは32kgにもなります。
ヒゲペンギン/Quark-Expeditions
●体長:45~58cm ●体重:2~3.4kg
●分布エリア:南緯37~53度の亜南極、インド洋、南大西洋の島々
●エサ:主にオキアミ、小魚
●寿命:約20年
●学名:Eudyptes chrysocome
イワトビペンギン/Quark-Expeditions
赤みがかったくちばしと頭左右に明瞭に分かれた鮮やかな黄色の飾り羽根が特徴です。両足をそろえて前方に跳ぶことができるので、海岸の急な岩場を巧みに登ることができ、名前の由来となりました。マカロニペンギンよりやや小型で、植生のある海岸の平地や斜面で繁殖します。抱卵期は約1ヶ月、ヒナの巣立ちまで2ヶ月です。
イワトビペンギン/Quark-Expeditions
●体長:70cm ●体重:3.2~6.4kg
●分布エリア:南緯46~65度の南極半島、南大西洋、インド洋の島々
●エサ:主にオキアミや小魚
●寿命:20年前後
●学名:Eudyptes chrysolophus
マカロニペンギン/Quark-Expeditions
総個体数1,184万1,600つがい以上と推定され、ペンギンの中で最大です。赤みがかったくちばしと頭部の鮮やかな黄色の飾り羽根が特徴ですが、同じ飾り羽根のあるイワトビペンギンとは異なり、頭の左右の飾り羽根が前頭部でくっついています。海岸付近の岩場や植生のある斜面で繁殖し、抱卵期間は約1ヶ月、巣立ちまで60~70日間です。
マカロニペンギン/Quark-Expeditions
●体長:65~76cm ●体重:3~8kg
●分布エリア:マッコリー島と近接する島々だけで繁殖する。
●エサ:主にオキアミや小魚、イカ
●寿命:10年
●学名:Eudyptes schlegeli
ロイヤルペンギン/Quark-Expeditions
マカロニペンギンの亜種との学説もあり、非常によく似ていますがマカロニペンギンに比べて顔が白または灰色がかっています。繁殖期は9月から始まり、砂の中や雑草のある場所に浅い穴を開け、植物や石を巣の中に入れることで巣を作ります。通常10月に2個の卵を産みますが、最初に産んだ小さな卵は巣の外に出してしまい温めない習性があります。約35日間で孵化し、オスとメスが順番で育てます。ヒナは1月下旬から2月上旬に巣立ちます。近年になってようやくこのペンギンの研究が進んできました。ロイヤルペンギンは、油を抽出するために狩猟が行われていた歴史がありました。1870年から1919年の間にタスマニア州政府が狩猟の許可を発行し、毎年平均150,000羽のペンギン(ロイヤルペンギンとキングペンギン)が連れて行かれました。 マッコーリー島でペンギン漁が終わった以降、ペンギンの数は85万つがいに達しています。
ロイヤルペンギン/Quark-Expeditions
●体長:50~70cm ●体重:2.5~4kg
●分布エリア:ニュージーランドの南方にあるスネアーズ島が唯一の繁殖地
●エサ:オキアミなどの甲殻類、イカやタコのほか、小魚
●寿命:15~20年
●学名:Eudyptes robustus
スネアーズペンギン/Heritage Expeditions
ハシブトペンギンとも呼ばれ、その名のとおり、スネアーズ諸島でのみ繁殖する固有動物種の1つです。推定23,000〜26,000つがいがノースイースト島とブロートン島で繁殖しています。ペンギンの数は安定していますが、IUCN(国際自然保護連合)は、スネアーズペンギンを「脆弱な種」とみなし、絶滅危惧種の「レッドリスト」に記載しています。 唯一の繁殖地であるスネアーズ諸島に限定されているため、ペンギンは多くの自然の影響(エサの量の変化、エルニーニョ現象のような気候の影響)を受けやすくなります。
時速24kmまでの速さで泳ぐことができ、比較的浅い潜水でエサを捕らえます。オスは8月に営巣地に戻り、石、土、棒、植生から巣作りをします。およそ1ヶ月間、営巣地をめぐる戦いをし、メスは後に到着します。9月下旬から10月上旬に産卵し、抱卵から31~37日後に孵化します。オスはヒナを守りメスは毎日エサを取りに出かけます。約20日後、両親は毎日ヒナにエサをとるために海に出かけている間、繁殖していない大人のペンギンに守られています。約75日後には、ヒナは自分でエサを取りに海へ入り始めます。ヒナは6歳になるまで繁殖しません。
●体長:62~79cm ●体重:5.5~8kg
●分布エリア:ニュージーランドの南島の東南部の海岸、スチュワート島、キャンベル島、オークランド島など
●エサ:魚類、イカ
●寿命:15~20年
●学名:Megadyptes antipodes
キンメペンギン/Heritage Expeditions
キンメペンギンはニュージーランド特有のペンギンです。通常、海に面した森林または茂みの中に巣を作ります。現在4,000羽で、絶滅の危機に瀕し世界で最も希少なペンギン種の1つと考えられています。主な脅威には、生息地の劣化、外部から侵入した捕食者、環境の変化などがあります。すべての生きているペンギンの中で最も古いかもしれません。ほとんどの南極のペンギン種は、高密度の集合体で営巣していますが、キンメペンギンはお互いの目の前には巣を作りません。4~6羽のグループで上陸して、それから互いから見えないところで個々の営巣地を作るため分散します。キンメペンギンは一般に7〜13kmの沖合へエサを捕りに夜明けに営巣地を出発し夕方に戻ります。エサを捕りに20〜60mの深さを潜ります。エサの9割は魚ですが、イカを食べることもあります。
2004年春、これまで知られていなかった病気で、キンメペンギンのヒナの60%が死んでしまいました。この病気は、細菌の属であるヒトのジフテリアも引き起こす感染症に関連しています。しかし、これは単なる二次感染で、一次病原体は未知のままです。同様の問題がスチュワート島にも影響しています。
キンメペンギン/Heritage Expeditions
●体長:61~76cm ●体重:2.7~6.5kg
●分布エリア:パタゴニアから南米大陸の先端、フォークランド諸島
●エサ:小魚、オキアミ、イカ、タコ
●寿命:12~25年
●学名:Spheniscus magellanicus
マゼランペンギン/Quark Expeditions
マゼランペンギンは中型のペンギンで、オスはメスよりも大きく、大人は黒い背中と白い腹部があります。頭と胸の間に黒い帯が2本あり、下の帯は逆向きの馬蹄形になっています。頭は真っ黒で、目の後ろから、黒い耳の隠れた部分やあごのまわりに伸び、のどでつながっています。ヒナや若いペンギンはグレーブルーの背中で、胸の色は濃い灰青色です。エサを捕るために深さ20~50mのまで潜ることができます。マゼランペンギンは、南米の大西洋沿岸に一定の食料があるため、ガラパゴスペンギンのように深刻な食料不足になることはありません。
マゼランペンギンはエサを求めて大群で移動します。繁殖期にはアルゼンチン、チリ南部、フォークランド諸島の沿岸で、100㎡あたり20ヶ所の密度で茂みや巣穴の中に作り、大きな営巣地となります。9月に営巣地に到着し始め、卵からヒナが孵るまで約40日前後です。その後40~70日間育てられます。通常2つの卵からそれぞれ孵りますが、たまに1羽しか育てられない場合があります。マゼランペンギンは繁殖期あたり平均0.7羽のヒナを育てることができると考えられています。マゼランペンギンは、毎年同じパートナーと交尾します。オスは昨年の自分の巣穴を取り戻し、メスのパートナーとの再会を待ちます。