ニコ・ハーバー(Neko Harbor)
南緯64°50’ 西経62°33′

南極半島で良く知られたパラダイス湾のすぐ北隣、クーバービル島からはエレラ海を越えた所に位置する大きなアンドヴォード湾内にあるのが、1897~99年のゲーラーシェ隊(ベルギー)により測量されたニコ・ハーバーです。

ニコ・ハーバー

パラダイス湾と並んで南極大陸上陸を果たす場所でもあります。名前は20世紀初頭に活躍したノルウェーの捕鯨母船でしばしばここを利用したニコ号にちなんだものです。水際には緑やピンク色をした大きな花崗岩の岩肌が広がり、背後の大氷河の白と青い海の色がそれに調和して素晴らしい眺めです。

大氷河

丘の上には2009年の嵐のため大破した避難小屋のコンクリート土台だけが残っています。その裏から背後の氷河の丘に登ると、クジラがよく見られるアンドヴォード湾一帯の大パノラマを一望できます。ニコ・ハーバーの奥に流れ込んでいる大きな氷河は頻繁に崩落するので知られています。大音響とともに崩れ落ちる氷が作り出す津波には注意しましょう。近くのゼンツーペンギンの営巣地では巣と海との間を一生懸命往復する子育て中のペンギンのかわいい姿を観察できます。

ゼンツーペンギンの営巣地

雪解け水の溜りでは単細胞の氷雪藻も活発な細胞分裂をしています。浜辺では昼寝をするウェッデルアザラシも見られるかもしれません。 

 

◆フィルデス海峡で見られる動物達◆

 

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