南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

  • ホ-ム > 
  • 南極クルーズ・北極クルーズの手引き

南極クルーズ・北極クルーズの手引き

地域

地域(Territory)

 

最初は森や川、湖がなく、ただ巨大な氷の塊の大陸だと思われる未知なるものとされ、どんな生物も生存、生息が不可能な場所と思われるでしょう。しかし南極大陸は最古の大陸の1つであり、現在の南極大陸は大きな地質学的過程を経験しており、その結果、今の様な環境に発展しています。

 

 

約2億5,000万年前、南極大陸は地球の亜熱帯地域に位置し、爬虫類や両生類が生息する豊かな森林に覆われていました。当時はゴンドワナ超大陸の一部であり、そこから6,500万年前に永久な分裂をし南極点へと流れ始めました。そして徐々に冷やされ、氷を形成する段階へと整えられ世界で最も遠く手の届かない土地となりました。

 

もし南極大陸を氷床で覆われていない大陸を想像したら、南極が均一な陸塊で形成されているのではなく、ウェッデル海からロス海へ広がる低地で分離する2つの異なる構造であることが分かります。

 

南極点を含めたグリニッジ子午線の東側の地域を東南極と呼び、南極半島を含んだその他の地域を西南極と呼んでいます。東南極は、ほとんど球状の1つのプレートで構成され、海抜0m以上の平均標高の高原が占めています。しかし西南極は、狭く閉ざされた海により分離された島や群島から成る複合的な組織になっています。そのような地域にも関わらず交差する大きな山脈が存在し、西南極には海面下から平均標高400mあります。これは氷の重さの圧力により押し下げられ深いくぼみで分断された地球によりできたもので、海面下より2,500mに達することもあります。

 

ネコハーバー(南極半島)

 

南極の主要な山脈である南極横断山脈は、ウェッデル海のコーツランドからロス海のヴィクトリアランドまでの大陸を横断して4,000km以上延びている山脈です。高さは4,000mの所もあり、南極点からは約500km離れています。

 

驚くべき側面に南極の地形には、氷河の無い地域があります。一例として南極横断山脈のふもとのロス海沿岸にあるドライバレーが知られています。このオアシスは、比較的良好な気候が氷の形成を妨げており、乾いた谷底は岩や砂で覆われ、時折、川や湖に遮られています。

 

その他ヌナタクと知られる氷が無い地域もあります。イヌイットの言葉が起源のヌナタクは、海氷の中の島のように、岩の頂部が極冠から出ていることを示しています。

 

西南極はアンタルタンデス(Antartandes)と呼ばれ、南極半島が交差する大きな山脈地帯から成り立っています。その地質構造はアンデス山脈の一部であり、その連続性はホーン岬の南で遮断され、スコシアアークと呼ばれる島や群島系から形成されており、サウスジョージア島、サウスサンドウィッチ諸島、サウスオークニー諸島、サウスシェトランド諸島などが含まれています。南極半島のつけ根付近にあるエルスワース山脈には、大陸最高峰のヴィンソン・マシフ(標高4,892m)があります。

 

南極の地質学的進化のもう一つの特徴は、現在非常に限られている激しい火山活動でした。最も活発な火山は、ロス島にあるエレバス山です。他の活発な火山は、サウスサンドイッチ諸島のマウント・カリーとサウスシェトランド諸島のデセプション島です。

 

(南極旅行/アンタークティカ21南極ハンドブック4)