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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

ヒョウアザラシ

ヒョウアザラシ(Leopard Seal)
その名前が示す通りヒョウアザラシは獰猛な捕食者です。南極にいるアザラシで定期的に温血動物を捕食するのはこの種類だけです。獲物の中には繁殖中のペンギンが高い割合を占めていますが、他のアザラシの幼獣、魚、オキアミなども食べます。ヒョウアザラシの臼歯はカニクイアザラシに似たいくつもの凹凸があり、全く同様に海水のオキアミを漉して食べるのに最適です。雌がほんの少しだけ雄より大きいことを除けば雌雄はほぼ同型です。雄は3m、雌は3.6mまで成長します。背中の暗い灰色が腹にかけて次第に薄くなり、豹のような斑点が混じっているのが典型的な外見です。ヒョウアザラシの体型は長くしなやかで蛇のようだといわれる非常に大きく強力な頭と自在に動く首を持っています。

他のアザラシのようにかわいらしさは皆無ですが、獰猛だといわれる割には挑発されない限り人を襲うことは滅多にありません。ヒョウアザラシは群れを作らない動物で同じ海域に2頭以上いるのを見るのは非常に稀なことです。夏の間は流氷の周辺でよく見かけますが、大きなペンギンの営巣地近くの海中には獲物を求めてパトロールするヒョウアザラシが必ずいると思って間違いありません。水に出入りするペンギンに不意打ちをかけたり、猛スピードで追いかけて捕まえたりするのです。そして肉から羽の付いた皮膚や骨を取り除くために獲物を振り回し水面にたたきつけます。

ほかのアザラシと同様に流氷上でお産をし、子供を育てます。子供は11月から12月にかけて生まれ約二ヶ月で離乳します。サウスジョージア島やマッコーリー島のような亜南極の島々で冬を過すものもいますが、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、南米沖でも見つかっています。

(南極旅行&南極クルーズ6-8-5)