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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

環境への適応

クジラ目の動物は実際、生産力のあるあらゆる海洋、河口、河畔などで観る事が出来ます。これらの多彩な生息環境はクジラ目が水の環境に完全に適応している事を証明しています。
魚になってしまわずに、哺乳類には適さないと思われる環境にどうやって適応できたのかを想像するのも難しい事です。
クジラ目は流線型をしています。呼吸孔(噴気孔)は頭の上に移動し、頭蓋骨が大きくへこんで、上下のあごが骨ばった鼻腔の入り口よりずうっと前まで広がっています。噴気孔が上になり、クジラ目は身体の前方への進行の邪魔をせずに呼吸する事が出来ます。
身体の部品を体内に収めて、乳房、生殖器なども体壁の溝の中にかくして、水の抵抗がごく少なっています。
外耳(耳たぶ)は無くなり、ごく小さな穴か薄い皮膜が残っているだけです。
かつての前足2本は平たい櫂(かい)のような鰭に変わり、手と指の骨が共通の皮膚で包まれています。
其々の胸鰭(むなびれ)は通常一つの部品として肩甲骨の所で回転して身体の安定性とかじ取りのために使われます。
胸鰭はからだの側面にピッタリつける事もあり、アカボウクジラ類のようにムナビレが上手く収まるように側面にへこみがある種類もあります。

ほとんどの種類に背びれや背中の中ほどにコブや盛り上がりなどの凸凹があります。これは、船の竜骨に似た役割あるいはもっと重要な体温調節のためかもしれません。背びれが無い種類も不都合はなさそうです。ホッキョククジラは北極の厚い氷の間を泳ぐのに背びれが必要でないのは明らかです。

水平に平たくなった繊維質の尾ひれは骨で支えられていません。
体長の後ろ三分の一は強力な筋肉質からなる尾ひれです。両端が平たくなっているのは、尾ひれを上下に動かして泳ぐときに水の抵抗を少なくするため、またおそらく安定性を加味して背びれの機能を助けるためです。尾ひれを動かすと推進力が出ます。

クジラ類はほとんど、他の哺乳類にあるような毛皮で体を覆うと言う特徴を失っていますが、幼年期の鼻のそばと、特定の種の成獣頭部にわずかにその名残が見られます。皮膚はなめらかで弾力性があります。

最終的に命の源である空気を求めて水面に浮上するとはいえ、クジラ類は海洋の深い部分を探検し、そこから餌を獲る能力を進化させました。クジラ目の噴気孔には呼吸のために筋肉の収縮によって開けられる時以外は閉められている栓があります。
肺は長く伸びており、非常に弾力性があります。深く潜る種類のクジラの肺が小さいのはおそらく、肺の中の空気の空気は長時間の潜水にはほとんど使われていない事を示唆しています。
横隔膜は陸上哺乳類よりも長くて丈夫で、より水平方向を向いていて、より短時間で相当な量の肺の空気が排出されるようになっています。
呼吸時には推定80~90%の肺の空気が交換されます。

一般的に、クジラ目の動物は肺膜(呼吸膜)を通して酸素を運搬する高い能力を持っており、血液中の酸素運搬細胞の量や、細胞中の二酸化炭素に対する耐性は、潜水をしない哺乳動物よりも高くなっています。
酸素の節約が特に必要な長時間潜水では、心拍数や血液の流れを大きく制限します。

(北極旅行&北極クルーズ6-41)