南極・北極旅行&クルーズ 株式会社クルーズライフ

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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

プランクトン連続記録計

プランクトン連続記録計(CPR)は海洋学者アリスター・ハーディがディスカバリー号観測の初期に発明したもので、船尾から引っぱってプランクトンの標本を集めるものです。海水がCPRの先端部の隙間から入り絹布で濾されます。
植物プランクトンや他の動物は絹地に引っ掛かり、もう一枚の絹地ではさみ、ホルマリン液の入ったタンクまで巻き上げ機で運ばれます。
絹地は10海里ごとに印がつけられ、牽引記録とGPSの記録とで船の位置と標本の採れた場所を正確に記録できるようになっています。
実験室に戻り、絹地は植物プランクトン増殖の兆候である緑色の度合いなどを調べます。その後、種類別、数などを顕微鏡で調べます。

ハーディーのCPRはその後世界中で活用され、サウスジョージアでの漁業保護船ファロスSG号にも備え付けられて、島への定期航海の際に使われています。
季節や年ごとのプランクトン類の構成や量の変化を知る事が出来ます。最終的には、南極極前線周辺のプランクトン類の変化を知る縮図が出来上がる事でしょう。と同時にプランクトンの変化が魚類、海鳥そして海生哺乳類の増減にどうかかわっているか、の研究もできるでしょう。

(南極旅行/サウスジョージア島8-2)