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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

カムチャツカ地方(KAMCHATKA KRAI)

カムチャツカ地方は、カムチャツカ州下部とコリャーク管区から成っています。カムチャツカ州とコリャーク管区は2007年7月に合併し、カムチャツカ地方を形成しました。

カムチャツカ州(Kamchatka Oblast)
カムチャツカ地方は、カムチャツカ半島の南部地域を構成しています。カムチャツカは、行政の領土にコマンドルスキー諸島が含まれています。
太平洋とオホーツク海の影響により、カムチャツカの気候は、ロシア極東の大陸よりも温暖です。一般的に、冬は長く雪が多く、夏は短く涼しく雨が多く、降ります。霧が濃く、気圧の急な変化がよくあります。

地理と生態(Geography and Ecology)
カムチャツカには29の活火山、186の間欠泉、多くの沸騰した泥の大釜、蒸気通気口、噴気孔や火山活動の他の形態があります。カムチャツカ半島の東側の間欠泉の渓谷には、約200の間欠泉があり、アメリカのイエローストーン国立公園に次いで2番目の規模です。
緯度や長い大洋の海岸線の影響を受け、湿地帯、石の多い荒地、溶岩原、海岸砂、ツンドラが景色の特徴です。北には、日本カラマツやハンの低木が海岸線に伸びています。まばらなストーンバーチの森は、典型的なカムチャツカの景色を作り出しています。
カムチャツカの最も貴重な森林は、カムチャツカ川渓谷の中心にあります。概して、カムチャツカの自然環境は、ロシア全土の中で最も手つかずに残っている場所の1つです。

州には約1,000種類の維管束植物(いかんそくしょくぶつ)があります。メインの種類はストーンバーチです。やなぎ、アロマティックポプラ、 アスペンやその他の木々が川に沿っての氾濫原で育っています。半島の中心には、グイマツソ連エゾ松(現地名はエリアンスカヤ/Ayan Spruce)、ウダイカンバが育っています。日本カラマツやハンの低木が山脈やツンドラの森林を覆っています。

州には、43種の哺乳類が生息していて、その中の31種は海洋哺乳類です。8種類のアザラシ、1種類のラッコと22種のクジラが生息しています。240種類の鳥、3種類のコウモリ、2種類の両生類がいます。その他に約40種の鳥類、12種のクジラ、2種類の陸生の哺乳類が危機にさらされています。カムチャツカは、世界で最もヒグマの生息数が多い場所の1つで、少なくとも7,650頭が生息しています。カムチャツカ半島は、世界で最も豊富なサーモン漁場の1つで、川は太平洋サケの産卵場所で、世界の4分の1ほどの太平洋サーモンが手つかずの川で産卵します。カムチャツカ蟹は北東海岸沖の海域で繁殖しています。世界のオオワシの50%以上が半島で繁殖しています。

ペトロパブロフスク・カムチャツキーは、行政の中心で、ロシア極東の漁業産業の拠点です。エリゾヴォの近くにカムチャツカ国際空港(エリゾヴォ空港)があります。人口は経済的衰退のため減少しています。かつて高収入で好条件の仕事のためカムチャツカに来たロシア人とウクライナ人は、現在、ヨーロッパ・ロシアに戻っています。

天然資源(Natural Resources)
カムチャツカには金、銀、プラチナ、ニッケルや他の鉱物資源がかなり埋蔵しています。石炭や褐炭の埋蔵量の合計は2億7,300万トンです。西カムチャツカで、16の天然ガス田があり、700億立方メートルのガスの埋蔵量があります。
カムチャツカに隣接したオホーツク大陸棚のガス埋蔵量は、7,320億立方メートルと推定されています。 最近、3億6000万トンの埋蔵量の油田もまたここで発見されました。また、カムチャツカ川やその周辺海域は、世界有数の漁場です。

(北極旅行/極東ロシア1-2)