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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

北極探検のガイドライン

北極探検のガイドライン(Arctic Expedition Guidelines)

 

北極探検クルーズオペレーター協会(AECO)と国際南極ツアーオペレーター協会(IAATO)は、ポセイドン・エクスペディションズが北極と南極の保全のさらなる発展と関連する科学的研究の支援をすることを誓います。

 

北極と南極の動物の生息地や氷冠の保護は、観光事業者とお客様を含むすべての人の義務であり責任です。ポセイドン・エクスペディションズは、お客様に、未来の世代の為に環境保護の重要性をご理解していただける事を嬉しく思います。以下のAECOガイドラインをよくお読みいただき、安全上の注意事項や文化的、社会的配慮ある行動をしていただきますよう、お願い申し上げます。

 

●基本理念

1.訪問の痕跡を残さないでください。

たばこの吸い殻などの小さなゴミも捨てないでください。また、岩や建物に彫刻をしたり、岩の位置を変えるなどの行為も禁じられています。植物相や植生を保護するため、可能な限り草花を踏まないように足元に注意する必要があります。

 

2.花を摘まないでください。

北極圏の一部の地域では、法律で植物を保護している地域があります。AECOは全ての地域の植物を保護するべきと考えています。花や植物を摘むことはご遠慮下さい。

 

3.何も持ち帰らないでください。

北極圏の、石や骨、角、流木などを持ち帰ることはできません。

また、文化財は保護の対象になっています。石や骨と同様に、そのままの状態にしておかなければいけません。

 

4.動物や鳥類の行動を妨げないでください。

北極圏の全ての動物達を保護するため、動物達の邪魔にならないように行動してください。動物や鳥の営巣地の近くにいる時は、大きな音を立てず、静かな声で会話してください。AECOは、エクスカーションを行う際、グループの最大人数を定めています。また、動物に近づいて良い最短距離についても決まりがあります。お客様をご案内する、リーダーの指示に従い、野生動物の保護にご協力ください。

 

5.文化遺跡の保護

文化遺跡は法律で保護されており、遺跡の周囲100mが保護区に指定されています。観光の際は歩く場所に注意してください。また、文化遺産内の物に触れたり、持ち帰ったりする事は禁止されています。

 

6.ホッキョクグマには十分注意してください。

ホッキョクグマは危険な動物であり、傷つきやすい動物でもあります。ホッキョクグマのテリトリー内では、ガイドの指示に従ってください。ホッキョクグマに関する重要なルールは下記の「ホッキョクグマと銃器の安全」をご参照ください。

 

7.地域の人々と文化を尊重してください。

現地に住む方々の地域を訪れる際は、人々や文化を尊重してください。訪問が現地の人々に悪い影響を与えないようにしましょう。

 

8.安全に気を付けてください。

北極圏の旅行には様々なリスクが伴います。

常に注意を払い、ガイドの指示に従ってください。また、グループからは離れないようにしてください。下記にいくつかの特別な注意事項の記載があります。
●安全に旅行をする為に

・ホッキョクグマと銃器の安全性

ホッキョクグマのテリトリーではホッキョクグマに遭遇する可能性があります。通常ホッキョクグマは人間を避けますが、人間にとって非常に危険な存在です。ホッキョクグマと遭遇する可能性のある場所では、スタッフが銃器やクマを抑止する道具を携帯します。スタッフは銃器の取り扱いの訓練を受けています。

 

お客様と動物の安全を確保するために、下記のルールを順守してください。

-銃器に触れたり、持とうとしないでください。

-グループやリーダーから消して離れないでください。

-ホッキョクグマを発見した際は、落ち着いてすぐにガイドに報告してください。

-ホッキョクグマには絶対に近づかないでください。

-ホッキョクグマをおびき寄せるために、食べ物を置かないでください。

-ガイドの指示には必ず従ってください。

 

そり犬

北極圏の町や集落には、多くのそり犬がいます。これらのイヌは作業犬であり、愛玩動物ではありません。見知らぬ人には攻撃的になる事がります。そのため下記のルールを順守してください。

-飼い主の許可なしに犬に近づいたりしないでください。

-飼い主の許可なしに犬に餌を与えないでください。

 

狂犬病

北極圏の一部の動物からは、狂犬病が検出されています。

ホッキョクギツネ、犬、オオカミなどは、狂犬病を保菌している可能性があります。動物には絶対に触れないでください。

 

ゾディアックボートの乗船ルール

-救命胴衣は必ず正しく着用してください。

-乗船者は一人ずつ乗降してください。

-乗船や下船の際は、セーラーズグリップを使用してください。

-指定された場所に着席してください。

-乗船や下船の際には、一人ずつ立ち上がってください。一度に複数人が立ち上がってはいけません。

-乗船前に持ち物をしっかりと保護してください。

 

文化的・社会的相互作用

極地旅行ではご自宅の様にすべての物があるとは限りません。しかし、ここでしか体験することのできない事があなたを待っています。

 

北極圏における持続可能な観光

いくつかの例外を除いて、北極圏には大自然の中に小さな町や集落があり、イヌイット人々が生活しています。イヌイットとは文化的に類似した北極圏の先住民族の総称です。

 

北極圏の街や集落には道路が整備されているところは少なく、外界との接触は年間を通じて限られています。そのため、人口が多く工業化された地域とは全く異なります。外界との接触のあまりない小さな町や集落の人々にとってクルーズ船の到着はうれしい出来事であり、歓迎してくれます。しかし北極圏の観光産業は近年急速に成長しており、この産業が地域社会に与える経済的、社会的、文化的影響を理解しておく必要があります。彼らを尊重した交流を心がけ、下記のガイドラインを遵守してください。

-地域の文化を尊重してください。

-偏見を持った態度を取らないでください。

-プライバシーを尊重し、民家から適度な距離を保ち、窓から家の中を覗いたり、写真を撮ったりしないでください。

-出会った人には話しかけてください。

-許可なく墓地や宗教的、文化的に重要な場所に立ち入らないでください。

-写真を撮る前に許可を取ってください。

-ケルン(標識として積み上げられた石塚)を動かさないでください。

-地域で禁止されている物を使わないでください。

-地元のお土産や製品を購入する際は、購入するものが他国に輸入や輸送出来る製品か確認してください。

 

文化理解

観光は異なる背景や文化を持つ人々から様々なことを学べる素晴らしい方法です。外国に訪れた時、自分の国とは異なるものを感じるかもしれません。

その時には、自分の価値観だけで他の文化を判断しないことが大切です。異なる国の異なる文化であることを理解しましょう。

北極圏の環境に配慮した安全な観光活動へのご協力、誠にありがとうございます。

 

(北極旅行/ポセイドン北極読本13)