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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

マッコーリー根絶プロジェクト

マッコーリー根絶プロジェクト(Macquarie Eradication Project)

 

近年、マッコーリー島の植物に対し、ウサギによる被害が大幅に増加しています。これは、植生に深刻な変化をもたらし、植物の生態を補うために必要な巣穴を掘る海鳥にも影響を与えています。2006年の地滑りは、少なくともウサギの放牧が部分的な原因で、ペンギンの死や島の訪問者の遊歩道に損傷を引き起こしました。

 

げっ歯類も島に重大な影響を与えています。クマネズミは、巣穴を掘って営巣するミズナギドリの卵や雛を食べてしまします。タソックグラスより高地の島では、植生がないため、全ての種は、地面で繁殖しなければいけません。ネズミたちは、このような地面で繁殖する無脊椎動物にとっても捕食者となります。

 

2013年の冬、空中餌付けが完了してから2年になりました。過去数年間、ウサギ狩猟チームが配備され、2012年5月からウサギの跡を探しに島を訪れ、何千キロもの範囲を捜索しています。運用計画に説明されているように、げっ歯類は、捜索犬を使い、存在を確認しています。この作業の実行は、ニュージーランド自然保護局の一流げっ歯類捜索犬のハンドラー2名が、犬と共に選ばれ、2013年ウサギ狩猟チームに加わりました。彼らは、亜熱帯のケルマデク諸島、ラウール島から亜南極のキャンベル島まで、根絶プログラム後もげっ歯類の存在を探すために島々を調査した長年の経験を持っています。

 

マッコーリー島での彼らの仕事は、げっ歯類が生存するかどうかを決定づけるために、島を精査することです。特にペンギンの営巣地や玉石の石場の中には、生き残ったげっ歯類が生息できる無数のひと目につかない所があります。2年間の餌付け期間は、生き残りのげっ歯類に、個体の検出確率が高くなるまでの繁殖する機会を与えることが主な目的としています。2011年と2012年の狩猟チームは、ウサギ狩猟作業の過程で、げっ歯類にも目を光らせていますが、現在まで確認された痕跡はありません。げっ歯類の捜索チームが、発見ゼロで作業を終わらせた場合、ネズミがいない島として自身を持って宣言できるはずです。これがプロジェクトの主な目標です。

 

(南極旅行/ロス海・亜南極8-4-5)