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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

ナンキョクオットセイ

英語名Fur Seal(毛皮アザラシ)が表わすように、オットセイは極めて繊細で密に生えた断熱効果の良い毛皮の為、かつて情け容赦なく捕獲されました。
ほかのアザラシや哺乳類と同じようにオットセイには2種類の毛が生えていて、硬くて長い外毛が下の短くて柔らかい内毛を保護するようにかぶさって生えています。
他のアザラシが外毛1本につき内毛が6~10本程度なのに比べて、オットセイの場合は20~40本です。
1000頭に1頭の割合でブロンド(クリーム)色のオットセイが生まれます。

オットセイはかつて絶滅瀬戸際まで捕獲されましたが、多分バード島とウィリス島で少数が生き残っていたのでしょう。
過去40年間で数が目覚ましく回復し、サウスジョージアのいたるところに、さらに南極半島までも進出しています。
今ではサウスジョージアで推定300万頭以上になっています。

雄の成獣は200㎏ですが雌は20~50㎏程度です。繁殖期は雄が浜辺で縄張りを作る11月に始まります。其々の縄張りは20~60㎡で他の雄そして人間に対しても猛烈な勢いで戦いを挑みます。
雄は最長4週間まで陸に留まって多くの雌と交尾します。前年に交尾して妊娠中の雌は11月末~1月初めに浜辺に来て出産します。
授乳期間は4か月ですが、その間数日ごとに食事のために海に出ます。
縄張りを守っていた雄は1月半ばに浜辺を離れ、若い雄に入れ替わります。幼獣は3月~4月には海に出ていきます。オットセイの主食はオキアミの他、魚とイカです。
ペンギンも時には食べます。

雌が繁殖年齢に達するのは3~6歳くらいで、15~20年位生きます。
雄が生殖年齢に達するのは3~4歳ですが、縄張りを護れるほど大きくなるのは最低8歳位です。しかも、ほとんどが13歳までに死んでしまいます。
例外的に強い雄だけが6シーズン位まで縄張りを護れるのです。

(南極旅行/サウスジョージア島19-1)