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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

餌(Diet)

 

アホウドリは主にイカやタコなどの頭足類、魚、甲殻類を捕食します。時には腐肉をあさったり、他の動物プランクトンを食べたりもします。しかしほとんどの種では、アホウドリが繁殖期に陸地に戻ってきた時期に研究されているため、彼らの餌の全てが明らかになっているわけではありません。これらの獲物を捕食する頻度は、種や群れごとに異なります。イカだけを集中的に捕食するものもいれば、オキアミや魚をとるものもいます。ハワイで見つかった2種のアホウドリのうち、クロアシアホウドリは主に魚を獲り、もう1種のコアホウドリは主にイカを獲る姿が確認されています。

 

アホウドリが海にいる時間を記録するデータ自動記録器で観測したデータによれば、アホウドリは主に日中に海で狩りをしている様です。アホウドリから吐き戻されたイカのくちばしを分析したところ、食べられたイカの多くが大きく、アホウドリには生きたまま捕まえられない事、またアホウドリの手の届かないところにいる可能性が高い種を含むことが分かっています。

 

この事から、いくつかの種(ワタリアホウドリ等)が、すでに死んでいるイカを食べていると推測されます。これらの死んだイカの出所は議論の種です。確かにイカ漁業から来ているものもありますが、自然界では主に産卵したイカとイカを食べるクジラ(マッコウクジラ、ゴンドウクジラ属、ミナミトックリクジラ)の吐物から来ていると考えられます。対照的にマユグロアホウドリやハイガシラアホウドリなどの他の種の餌は、死後に沈む傾向がある小さなイカが多く、ワタリアホウドリの様に死骸を食べあさるとは考えられていません。

 

最近まで、アホウドリは主に水面採食者であり、水面を泳ぎながら、水面付近のイカや魚や水面に浮かんできた死骸を捕食していると考えられていました。鳥の最大の潜水深度を記録するレコーダーのデータでは、 ワタリアホウドリのような一部の種は約1mまで、ハイイロアホウドリのようないくつかの種は、平均5m、最大12.5mまで潜ることが確認されています。水面での採食や潜水に加えて、彼らは獲物を捕まえるために、空から海に飛び込んで狩りをするところも観察されています。

 

(南極旅行/ロス海・亜南極9-6-2)