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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

訪問者のためのガイドライン

訪問者のためのガイドライン
(GUIDELINES FOR VISITORS TO THE ANTARCTICA)

 

南極での活動は、1959年の南極条約と関連する協定によって管理されており、南極は平和と科学の地域として確立されました。1991年には南極を自然保護区に指定する、「南極条約環境保護議定書」を採択しました。この議定書は、南極の環境と生態系を保護するための、ルールを定めています。
 
 
生態系の保護(Protect Antarctic Wildlife)
国の許可を得ている場合を除き、南極の生物の捕獲や妨害は禁止されています。

・鳥類やアザラシに餌を与えたり、触ったり、行動を妨害してはいけません。

・コケや地衣類が生育している場所では、植物等を傷つけないように注意し歩いてください。

・銃や爆発物の使用は禁じられています。

・野生動物を怖がらせない様に、騒音は最小限にとどめてください。

・南極には、外来生物を持ち込まないでください。(ペットや観葉植物等)
 
 

保護地域の尊重(Respect Protected Areas)

南極では生物学的、化学的、歴史的に重要な地域が多数あり、保護地域指定されています。保護地域への立ち入りは禁止されています。また、指定された史跡や記念碑、その他の特別な地域での行動は制限されることがあります。

・保護地域と、その場所での活動に関する禁止事項を確認してください。

・禁止事項は必ず守ってください。

・史跡やモニュメントなどを破壊したり傷つけないでください。
 
 

科学研究の尊重(Respect Scientific Research)

・科学研究の妨害や、施設、設備に危害を与えないでください。

・南極の科学設備や支援施設を訪問する際には、許可を得て、到着の24~27時間前に再確認をしてください。また、訪問する際には規則を厳守してください。

・科学機器や実験場、フィールドキャンプ、物資などに干渉したり触れたりしないでください。
 
 

安全の為に(Be Safe)

厳しく変わりやすい天候に備え、装備品や衣類が基準を満たしているか、確認してください。南極の天候は、人を寄せ付けない予測不可能で危険なものである事を忘れてはいけません。

・自分の体調、南極の環境の危険性を知り、常に安全を念頭に置き行動してください。

・野生動物からは安全な距離を取ってください。

・職員からの指示やアドバイスに注意し行動してください。

・適切な装備と経験がない方は氷河や雪原を歩かないでください。隠れたクレバス(氷の割れ目)がありとても危険です。

・南極に救助隊が来るには多くの時間がかかります。しっかりとした計画、質の高い設備、訓練された人員、ルールの厳守によって危険性は減少します。

・緊急時以外は、緊急避難所に入らないでください。避難所の備品や食料を使用した場合は最寄りの調査所や国の当局に連絡してください。

・南極での喫煙は禁止されています。南極の空気は非常に乾燥しておりとても危険です。
 
 
南極の自然を手付かずの状態に保つために
(Keep Antarctica Pristine)

 

南極は地球上で最大の、手付かずの自然が残る地域です。このままの状態を保ちましょう。

・ごみのポイ捨ては禁止されています。

・野焼きは禁止されています。

・湖や川を汚さないでください。

・岩や建物にペンキを塗ったり、落書きをしないでください。

・石や卵、骨、化石、建物の破片等を持ち帰らないでください。

・建物や緊急避難所を汚したり、破壊しないでください。

 

 

(南極旅行/ポセイドン南極読本10)