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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

亜高山帯

亜高山帯(Sub-Alpine Zone)

 

このゾーンの特徴はコプロスマ属とツルマンリョウ属が生息するツツジ科のドラコフィラム(Dracophyllum scoparium と Dracophyllum cockayneanum)の矮性林が特徴で、場所によっては5mの高さまで成長します。

 

シールドシダ(Polystichum vestitum)とユノミネシダは森林の空き地やブッシュのスペースに高さ約1mの低中間層で植生します。地面層はコケの(Ptychomnion densifoliumとAcrocladium auriculatum)と同様にロッカリーウィローハーブ(Epilobium pedunculare)やナデシコ科(Stellaria decipiens subsp. Decipiens)、ウンキニア属(Uncinia species)で構成されています。また、着生植物(Pseudocyphellaria種、Sphaerophorus種、Psoroma種)、コケ(Macromitrium longirostre)、苔類、シダ(Notogrammitis angustifolia subsp. AngustifoliaとHymenophyllum minimum)も見られます。ドラコフィラム(Dracophyllum juveniles)の不足に加え、ツルマンリョウ属とコプロスマ属の苗木が豊富なことから、本来の安定した状態にはまだ到達していないことが判断できます。

 

このゾーンで確認されている他の群生は次の通りです。

 

ⅰ)ポアトールタッソク草原

これは西海岸と港の海岸線に沿った風の強い急斜面で見られます。ほぼ純粋なポアリトロサで構成できますが、ブルビネラロッシ(メガハーブ)、シールドシダ(Polystichum vestitum)、ロッカリーウィローハーブ、ナデシコ科(Stellaria decipiens, subsp. Decipiens)、アカエナ属(Acaenaminor var. antarctica)、タネツケバナ属(Cardamine corymbosa)は多くの散発的な群生の中にあります。

 

ⅱ)トールタソック/メガハーブの原野。

タソック草(Poa foliosa)、マッコーリー島キャベツ(Stilbocarpa polaris)、キャンベル島ニンジン(Anisotome latifolia)など優占植物は非常に口当たりのよい特徴があるため、85年間の羊の放牧でこの群生の分布を大きく制限してきました。羊とネズミを排除した後、メガハーブとメガタソックの原野が広がっています。

 

ⅲ)沿岸部/岩場の群生

明確な帯状分布で密接に融合された群生は、潮の飛沫地帯または海岸の崖の頂上で見られます。沿岸部の地衣類とコケ類(Muelleriella crassifolia)の他、多肉植物(Crassula moschata)、顕花植物(Isolepis cernuus)、コケのような顕花植物(Colobanthus muscoides)などの維管束植物は、茶と赤色の海藻や藍藻の上に見られます。この一帯の内陸にタソック草(Poa foliosa)が見られます。

 

ⅳ)イネ科植物(Puccinellia chathamica)、デイジー科の顕花植物(Leptinella plumosa)、多肉植物(Crassula moschata)などの塩性湿地植物は湾の干潟の上流で見ることができます。

 

(南極旅行/ロス海・亜南極6-3-1)