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南極クルーズ・北極クルーズの手引き

エレファント島

エレファント島(ELEPHANT ISLAND)

 

この地域の豊富なゾウアザラシにちなんで名付けられたエレファント島は1916年にアーネスト・シャクルトンとその隊員が、この荒涼とした場所に避難したことで最も有名になりました。エンデュアランス号がウェッデル海で氷に阻まれ船を失った後、28人の隊員が何とかエレファント島に辿り着き、ポイント・ワイルド(ワイルド岬)と呼ばれる場所にキャンプを設営しました。救助される見込みがないことに気づいたシャクルトンは、捕鯨基地があるサウスジョージア島へ航行することを決めました。

 

ウェッデル海の海氷に閉じ込められたエンデュアランス号

 

航行と操舵の歴史の中で最も驚くべき偉業の1つとして、シャクルトンは他の5人の隊員と共に屋根のない救命艇で1,300kmの航海に出発し、2週間後にサウスジョージア島に到着しました。副指揮官であるフランク・ワイルドはエレファント島で残った21人の隊員を担当し、シャクルトンが救助船で戻るのを待っていました。隊員たちは飢え、喉の渇き、骨のきしむほどの寒さ、そして不確かな運命に直面していました。島には自然の避難所がなかったため、残りの2隻の救命ボートとテント生地で小屋を建設しました。キャンプ小屋の跡は残っていませんが、この場所にはチリのイェルチョ号の船長だったルイス・パルド大尉の像があります。この船は島に105日間生存していた隊員たちを救出しました。

 

(南極旅行/ポセイドン南極読本5-3)